April 18, 2009
※ 最初に言っておきますが、コンサートの中身については書きません。
昨年暮れ(12月5日)に行われた厚木での初回公演から約4か月、今回の山下達郎コンサート・ツアー「Performance 2008-2009」の中野サンプラザ公演に昨日、行ってきました。
ツアーだけのことを思うと4か月は待ちに待ったという感じがしますが、自分の生活全体から考えると、4か月という時間はあっという間で、厚木まで遠征した日がつい昨日のことのようです。
サンプラは山下達郎の本拠地でありますが、東京に住む私にとっても同様ですので、他で見るときに比べると、コンサートを楽しみに思う気持の度合いが全然違います。私は1992年から山下達郎のコンサートに行き始めたのでそれから今年で17年になりますが、その間にツアーがあったのはわずか2回(SUGARBABE を含めると+1回)。つまり6年に1回くらいのお楽しみという超貴重な時間なんですよね。
ただ、アルバムにしてもコンサートにしても、その長い感覚をあまり感じさせないところが凄いと思います。それはやはり、アルバム1枚、コンサート1回でその先何年分もの満足をファンに与えられるからなのでしょうね。そして今回のツアーも、6年どころか10年分くらい楽しませてもらったと思えるくらいのPerformanceでした。
座席は2階のうしろから2列目、大変見晴らしのよい席でした。サンプラザの2階は音が聴きやすくて私は大好きです。開演前、隣の方のお客さんからクラッカーが回ってきて、ありがたく頂戴しました。こんなことは初めてでしたし、達郎コンでクラッカーを使ったのも実は初めて。あと、隣に座った方といろいろお話ができて、とても嬉しかったです。会場でファンの方と交流が持てたのも初めてなんですけど、私は達郎ファンの友人や知人がいないので、とても新鮮でした(いつも角松敏樹ファンの友達を誘って参加しているのです)。
とても楽しい1日でした。
| Permalink
|
December 21, 2008
SONYのウォークマンを衝動買いしたのですが、これがなかなか面白いのです。
4、5年前、一時期 i Pod を使用していたことがあったのですが、MP3の音質に満足できず、すぐに手放してしまった経験があります。それ以来、私はデジタルオーディオプレーヤーを敬遠し続けてきたのですが、今回は「ウォークマン」という名前から興味をひかれ、お店でカタログ見ているうちに最後は買ってしまいました。

現在は色々なファイル形式があるので、希望する音質やメディアの容量によって選択肢がたくさんありますが、ありすぎて迷ってしまいます。私の場合はMD並みの音質は確保したいと思っていたので、そのあたりの音質に近いビット・レートのいくつかを同じ曲で録音してみて、ATRAC Advanced Lossless (AAL) 256kbpsを通常使用することに決めました。
私が買ったのはF730で、MDウォークマンやポータブルDVDプレーヤーのヘッドホン端子と接続して直接録音する機能がついています。この機能を利用することにより、MDの生録音源やDVDの音源、そして一般のCDから取り込んだ音源が一台の再生機で楽しめてしまうわけです。それはMDでも可能でしたが、どんどんメティアが増えていくのが欠点でした。

取り込んだ音源にINDEXやタイトルをつけていく作業もPCに取り込んでできますから、MDウォークマンやMDデッキでの作業に比べれば格段に楽になりました。
あと、やはり容量はできるだけ大きなものを買った方がよいですね。i Pod のように何十GBもありませんので、そこはケチらない方が後々の利便性を考えるとよいかと思います。私が買ったのは最大の18GBですが、それでも、ある程度定期的に中身を入れ替えながら使う覚悟ですからね…。
それと、私はヘッドホンは高価なものに変えて使ってます。F730はノイズキャンセリング機能というのがあって、それに対応したヘッドホンが付属しているのですが、元から持っていた別のヘッドホン(SONY 「N・U・D・E EX」 MDR-EX90SL)の方が全然良いので、ノイズキャンセリング以外は同機能のF630でもよかったかなと思っています…。
ウォークマンはカセットの時代から愛用し続けてきたので、私が敬遠してきたデジタルオーディオプレーヤーの代になっても、SONYなら期待を裏切らないのではないかという思いで購入したのですが、やはり裏切りませんでした。それに、サイズの小ささと価格の安さにも驚きます。私はヨドバシで買ったのですが、2万数千円だったと思います。ポイントでケースと他オーディオとの接続コードをゲット。さらに延長保障もつけて大満足であります。
| Permalink
|
December 10, 2008

今年の9月で終了したTBS「ブロードキャスター」のオープニング&エンディング曲。最近の達郎作品の中で、群を抜いて好きな作品です。お家芸の一人アカペラが見事にハマった作品ですが、その出来があまりにも自然なので、オリジナル(エディット・ピアフ)がもっとゆったりした曲調であることを忘れてしまいそうです。
リズミカルなテンポなのでつい細部を見逃してしまいそうですが、各パートのコーラスはとても聴き応えがあって、それらが丁寧に重ね合わせてあるところに感動してしまいます。この作品に限ったことではないですけど、とにかく出来上がりの雰囲気が素晴らしいです。是非、高価なヘッドフォンで、色々なパートを追いかけながら何度も聴いて欲しいです。また、「オン・ザ・ストリート・コーナー」シリーズ(1980年~)の基本路線を踏襲しているところも嬉しく思いました。それは「ワン・パターン」なのではなくて、「これが山下達郎だ」という、変える必要のないスタイルなのです。変わらないからこそ、私達ファンも支持し続けるのだと思います。
私は、この「ラヴィアンローズ」のエンディングにとても惹かれたのですが、コーラスの盛り上げ方が何とも言えない魅力です。
※ 写真はシングル「ずっと一緒さ」。「バラ色の人生~ラヴィアンローズ」はカップリング。
| Permalink
|
December 06, 2008
山下達郎コンサートに行ってきました。
6年ぶりって言ってましたが、前回からそんなに経ったんですね…。そんな感じはしませんが、時の経つのは早いってことですね。
今回のツアー、私はファンクラブの優先予約の申込を忘れるという大ポカをやってしまい、仕方なくオークションで買ったのですが、金額は約2倍。こういう買い物を躊躇なくできてしまうのは、悲しいけど独り者の特典です…。厚木を選んだのはツアー初日だったからであります。
それにしても、厚木は遠かったです…。車で行こうか悩んだのですが、電車の方がゆったり気分で行けると思ってそうしたのですが、なんとこれが大間違い。まだ会社も終わってない時間なのに、新宿発の快足急行は座れないどころか結構混雑していました。しかも、途中の駅でも人が全然降りないのです。「みんな小田原まで帰るの?」って感じでした。


もっとびっくりなのが、帰りの電車も大混雑。ラッシュと逆なはずと思いきや、都心方面から本厚木まで通勤している人が多いのか、これから新宿で夜通し遊ぶ人が多いのかわかりませんが、電車に乗り込むのも大変なくらいだったのです。45分も立つのは嫌だったので、帰りはロマンスカーにしました。
会場ではTHE ALFEEや森光子さんから花が届いてました。終わってみると、自分的に神奈川はアウェーな感じなので、やはり東京でも見たいと強く思ったのでした。サンプラで見るのが一番腰が落ち着きます。
中身と感想については、ツアーが終わった頃にでも書きたいと思います。
| Permalink
|
August 09, 2008

「BLOOM」(ブルーム)はナンノの3作目のオリジナル・アルバムですが、高校1年か2年のときにレンタルで借りてきて、カセットで暫く聴いていました。
次作の「GARLAND」や次々作の「GLOBAL」に比べると楽曲が地味なせいか、その後は特に聴くこともなかったのですが、最近、なぜか気になり出して、中古で入手して改めて聴いてみたのです(現在、廃盤)。20年ぶりに聴いたので、曲も半分以上忘れかけていましたが、よく考えたら、CDのまともな音質で聴くのは今回が初めてです。
正直言って、驚きました。秀作と言ってよいのではないでしょうか。20年前はその良さが分かりませんでしたが、アレンジ、構成、演奏が素晴らしいですね。野球に例えると、飛び抜けた選手はいなくとも、1番から9番までそれぞれの打順に適した選手が役割を果たしているのです。
トップの「リバイバル・シネマに気をつけて」は、オープニングに相応しく爽やかで、何だか楽しいことが始まる予感を感じさせてくれます。続く「話しかけたかった」はお馴染みの大ヒットシングル曲で、このアルバムの核、つまり4番バッターですね。それを2曲目に持ってくるというのは、後が尻すぼみになるのではないかと不安に思ってしまいがちですが、このアルバムにそんな心配は無用なのです。1曲目から3曲目までは同じカラーのエレガンス・ポップ。4曲目「兄貴が彼女を連れてきた」ではちょっとお茶目な雰囲気で少し目先を変えてきます。5曲目「シンデレラ城への長い道のり」はメロディー・ラインが美しく、アコースティック・ギターを基調としたシンプルなアレンジがそれを際立たせています。
レコードならB面の1曲目、6曲目の「花束を壊して」は、正にB面1曲目の王道ですね。昼ドラっぽいサスペンス・タッチのアレンジは、アルバム「GARLAND」の「白夜のひまわり」を思わせます。7曲目もその流れを汲んだ作品ですが、ストリングスがドラマティックなアレンジを演出してくれています。1~3曲目がエレガンス・ポップ3連発なら、裏面の6~8曲目は昼ドラ3連発。ここまでくるとアルバムの佳境ですが、笑ってしまうほどにアレンジの凄さが秀逸です。9曲目「星降る夜のシンフォニー」はクライマックス。コンサートでいえばEC前の最後の曲といったところでしょうか。アレンジがどうこうというより、感動的な曲ですね。ラストの「オルゴール・セレナーデ」はバースディ・ソング。可愛らしい曲で、微笑ましいムードを残しつつアルバムの幕を閉じます。
参加ミュージシャンを見てみると、大谷和夫、高水健司、岡沢章、今剛、松下誠、松原正樹、土方隆行、角田順、吉川忠英、笛吹利明、島村英二、斉藤ノブなど、フュージョンのアルバムと間違えそうなくらい、一流スタジオ・ミュージシャンがズラリ。でも、当時(1987年)の歌謡曲はそうやって作られていたんですよね。それから、アレンジは全曲、萩田光雄ですが、無駄がなくきっちりした音作りが成されています。
南野陽子のアルバムといえば、「GARLAND」「GLOBAL」が絶頂だと思っていましたが、「BLOOM」も凄い作品です。曲に華やかさはないものの、「作り込まれている」という点では一番かもしれません。今さら流行ることはないのでしょうが、廃盤にしておくのはもったいない気がします。
ちなみに、雰囲気とか構成は、国分友里恵の「憧憬」に少し似ています。
| Permalink
|
August 07, 2008
船橋競馬場駅の前にあるBOOK OFFでお買い得なCDをゲット。
渡辺美里の「BREATH」と「ribbon」がいずれも100円だったのです。特に「ribbon」は100万枚以上売れたアルバムで、私が高校2年のときでしたが、クラスの半分以上の人が買ってたような気がします(私は借りて聞きました)。今、聴いても決して古くないし、素晴らしいクォーリティだと思うのですが、そのアルバムが中古とはいえ100円とは…。
でも、私は「ribbon」のひとつ前のアルバム、「BREATH」が渡辺美里のアルバムの中で一番好きなんです。華やかさはないかもしれませんが、渡辺美里の発展途上の過程の一番良いところを切り取ったとでも言いましょうか、歌、演奏、楽曲が、ほど良く高いレベルで均衡している気がします。
高校の通学風景が甦ります。
| Permalink
|
July 20, 2008
「木枯らしに抱かれて」といえば小泉今日子のヒット曲(1986年)ですが、THE ALFEEのバージョンがあることはファン以外にはあまり知られていないのではないでしょうか。
THE ALFEEの「木枯らしに抱かれて…」は、シングル「サファイアの瞳」(1987年)のカップリング、「BEST SELECTIONⅡ」(1988年)に収録されています。

小泉今日子のシングルを買ったのが中学3年生のときですから、最初にこの曲を聴いたのは20年以上も前のことになりますが、詞もメロディーも色褪せないどころか、当時よりも現在の方がより強く心に響きます。
人にとって一番大切なもの、それは「愛」。学生時代、THE ALFEEの歌を聴いて、そういう心を教えられました。あの頃は真剣にそう思っていたし、その気持は今までもずっと変わらず持ち続けているのですが、なぜか今になって、より強く、深くなって自分の胸に帰ってきたような気がします。「木枯らしに抱かれて…」の「♪せつない片思い あなたは気づかない」というフレーズはシンプルですが、究極ですよね。
カラオケに行くと、THE ALFEE版「木枯らしに抱かれて…」は必ず歌います。切ないけど、本当に素敵な曲です。
| Permalink
|
July 06, 2008
今年の夏のボーナスは、会社の業績が悪くて大幅削減に…。でも、仕事は忙しくなるばかり。そんなストレスを吹き飛ばすべく、昨日はCDとDVDを7枚も買ってしまいました。
そのうちのひとつ、最初に見た「ALFEE HISTORY Ⅰ 1982~1985」を紹介します。これはLDで持っていたのですが、何年も前にプレーヤーを手放してしまったため、DVDで買い直しました。
タイトルの通り、'82~'85までの活動の軌跡が映像で楽しめます。'85の3DAYSで演奏された「真夏のストレンジャー」「恋人達のペイヴメント」「確かにFor Your Love」が収録されており、それらは3DAYSのビデオには収録されていませんから、それだけでも買う価値ありだと思います。
「メリーアン」のヒットをきっかけに、THE ALFEEが急速に大きくなっていく様子が手に取るようにわかるわけですが、それでも方向性を見失うことなく、変わらず自分たちの音楽を表現し続けていける強さを感じます。彼らの人間性や長い下積み時代というのがそれを支えているのだと思いますが、高見沢俊彦のスペシャルインタビュー(DVDにのみ収録)を聞いて、その辺の理解がもっと深まりました。
中学生、高校生の頃に見てきた彼らの活動を、20年近く経った今、改めてDVDで見てみると、違って見えることはないのですが、とても深みが増して見えます。それは、これまでの自分の歩みと重ねて見てしまうからなのでしょう。当時のTHE ALFEEは、現在の私の年齢に比較的近いですから、あの頃の彼らの活動や気持みたいなものがとてもよくわかるのです。わかるというか、考えていることは自分と同じですね。でも、それもそのはずで、私は彼らの背中を見て育ったようなものですから、真似しているんでしょうね、きっと。
DVDに話を戻しますが、「ヒット曲なしで武道館」を成功させた'83年のライブは、今見ると、とても感慨深いものがあります。偶然、昨日買ったDVDの中にも絢香の初武道館ライブがあるのですが、両方を見比べると、同じ武道館なのに空気が全く違うのです。THE ALFEEは武道館公演までに10年かかっていますが、片や絢香は1~2年で武道館です。(改めて書きますが)絢香のステージは素晴らしく、20歳にして完成されている感じがします。でも、10年かかってやっと辿り着いた武道館ライブには、緊張感とか達成感、よりたくさんの汗と涙といった、より深い人間らしさが込められているように思いました。
Ⅱに続く。
| Permalink
|
June 12, 2008
最近、私の心は何故か無性にTHE ALFEEの歌を求めるのです。
私がTHE ALFEEに夢中になっていたのは中学生から高校生の頃でした。音楽性に引かれて聴き始めたのがきっかけでしたが、やがて歌に込められたメッセージ性にも強い影響を受け、私の自我の形成期というのはTHE ALFEE抜きには語れないと言っても過言ではありません。
それほど強い影響を受けながらも、20代に入ると色々な音楽や思想に触れる機会が増えたせいか、THE ALFEEの音楽を聴く機会は段々少なくなっていきました。1990年代後半くらいからは、いつアルバムが出たのかもよく知りません。そんなトンネルに入ったような状態から十数年が経ち、何がきっかけなのかはよく覚えていませんが、最近、またTHE ALFEEの歌をよく聴くようになったのです。
すると、面白いもので、学生の頃はあまり興味を持てなかったアルバムが、今聴いてみると素晴らしく思えたりするのです。その最たるものが「U.K.Breakfast」なんですけど、このアルバムは私が高1のときにリリースされたのですが、前作の「AGES」に比べると開放的な感じに欠け、それほど良いとは思っていませんでした。言い換えると、良さがわからなかったということなのですが、「U.K.Breakfast」は洗練されたサウンドで、実にきっちり作ってあるという印象を受けます。音だけでなく、詞の内容も今聴く方が自分に素直に入ってきます。「My Truth」なんかは特にそうですね。音的にも、精神的にも、大人のアルバムです。ただ当時、周りの同級生が「このアルバムは凄く良い」って言ってたんですけど、私は成長が遅かったのでしょうか…。

今、改めてTHE ALFEEの歌に触れてみて、原点回帰というか、あの頃の熱い思いは一過性のものではなくて常に自分の中にあるんだということを思い起こさせてくれました。年齢を重ねてくると、色々なことに冷めてきたり、日常がつまらなく思えてきたりするものですが、そうじゃないんだということを言い聞かせるために、内面の自分がTHE ALFEEを聴けと私に命令を送っていたのかもしれません。
| Permalink
|
January 05, 2008

1995年に発売された国分友里恵のオリジナル・アルバム「憧憬」。この前作が「DO YOU LOVE ME」ですから、随分落ち着いてしまったというか、どうしても地味な印象を受けてしてしまいます。それまでは全体的にイメージが「夜」だったのが、この作品は「昼ドラ」という印象を強く受けます。しかし、彼女のVocalの魅力は全アルバムの中でこの作品が一番良く出ていると私は思います。
国分友里恵のVocalは、声量があって力強さもありながら、透明度のある美しい声なので、聴いていて実に気持が良いのです。特に、高低の変化を聴いていると、ジェットコースターに乗っているような爽快感があります(大袈裟に聞こえますが、本当です)。
このアルバムは前半におとなしい曲が多いのですが、前半最後の5曲目に中山美穂も歌っている「ただ泣きたくなるの」が収録されています。打楽器の音がかなり強烈に響くアレンジでありながら、Vocalがそれに全くひけを取らないところが聴き所です。このアルバムのアレンジは国分友里恵の夫である岩本正樹なのですが、そもそも私が国分友里恵に辿り着いたのは岩本正樹がきっかけなのです(「高橋由美子」を参照)。
このアルバムの一番の聴き所は後半戦だと思うのですが、さきほど述べた国分友里恵のVocalの魅力と、岩本正樹のアレンジの魅力が次から次へと畳み掛けるように繰り出されます。特に「雨の花束」のVocalは一番凄いと思います(個人的に声が好きというのもありますが…)。アレンジもVocalを邪魔せず、最大限に引き立たせて絶妙な出来なのです。
もう売ってないですけど、エレガンス・ポップがお好きな方、機会があったら是非聴いてみて下さい。
| Permalink
|
November 21, 2007

11月18日、日曜日。久しぶりのサンプラです。いや、よく考えたらコンサート自体、今年初めてですよ。その年の初コンサートが11月なんて、それも初めてかもしれません。
さて、この日は今年で70歳、古希を迎えた加山雄三のコンサートへ行ってきました。加山雄三に関しては、今まで特に興味を持ったことはなかったのですが、最近、テレビで歌っている映像を見て興味を持ち、それからすっかりファンになってしまったのです。ただ、興味は無くても子供の頃から歌はたくさん耳にしてきましたし、テレビを通じて馴染みもありますから、ちょっと深入りするだけですぐに「昔からのファン」みたいな感じになれます。
☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※
<ネタバレありなので、これから見に行く方はこの先読まないほうが良いです。>
☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※☆※
コンサートはバイオリンの少し淋しげな演奏で始まりました。意外にも、しんみりした曲で幕を開けるのかと思いましたが、続いてお馴染みのイントロに繋がって、1曲目の「君といつまでも」が華やかにショー開演の火蓋を切ったのでした。加山雄三が歌い出すと、瞬時に私はその声量の豊かさに目を見張りました。その歌声は、演奏の音が隠れるのではないかと思うほどに響き渡り、プロの中でも人並み外れているということをすぐに思い知らされました。やはり生の歌は素晴らしいです。
1曲目に続いて最新アルバム「星の旅人」から2曲を披露すると、そのあとに面白い企画が待っていました。ステージの中央にはスクリーンが下りてきたのですが、なんと、「若大将」映画の中の歌うシーンとコラボレートしようというのです。曲の前半は映画の中の若かりし日の加山雄三、つまり「田沼雄一」がスクリーンの中で歌い、それに続いて後半は現在の加山雄三が生演奏で歌うのです。個人的には、映画のシーンをバックに現在の加山雄三の歌声をフルに聴きたかったと思うのですが、ただそれよりも、70歳を越えても未だそういう手の込んだ新しい企画にチャレンジする姿勢に尊敬したくなりました。私は「ある日渚に」という曲が一番好きなのですが、その「若大将メドレー」の中で歌ってくれました。それを聴いていると、どうしてかわからないのですが、私の両目からは理由もなく大粒の涙がぽろぽろとこぼれ落ちていきました。加山雄三は「どうだ!!」と言わんばかりに自信たっぷりに曲を披露しているのですが、ひとつひとつの曲には優しさや愛情が満ち溢れていています。それがファンの心を掴んで離さないのでしょうね。
「手の込んだ企画」はそれだけにとどまらず、スクリーンの中に計4名のゲストが順にビデオ出演で登場し、あたかも加山雄三がゲストと生中継で会話をしているかのようなやりとりをして楽しませてくれました。しかも、ビデオ出演のゲストとステージ上の生演奏との共演で曲まで披露してくれたのです。サンプラザだし、4人の中のひとりくらいサプライズで本当に登場するなんていうことも少し期待していたのですが、残念ながらそれはありませんでした。
曲と曲の間には、曲紹介や想い出話などで楽しませてくれました。歌うだけでなく、ピアノやギターの演奏、そして楽しいお話でお客さんを楽しませてくれるその姿は、正にエンターテイナーでした。70歳で単に現役というだけでなく、やっていることの質も量も変わらず維持しているところが凄いと思います。それはアルバム「星の旅人」を聴いたときに感じたのですが、ステージを見て改めてそう思いました。私は彼を見て70歳という概念が変わったのですが、きっと同じように思って勇気づけられた人はたくさんいることでしょう。後に続く世代にとって彼は希望の星です。もちろん努力は必要でしょうが、「70歳ってあんなに動けるんだ」って私は思いましたからね。
コンサートは「海 その愛」で本編が終了し、続いてアンコールへ。普通のアーチストなら2曲くらいで終わるところでしょうが、「もう1曲」「もう1曲」で、確か4~5曲歌ったと思います。その中で、「ぼくの妹に」を歌うときに、ひとりのお婆さんが付き添いの人と共に握手を求めてステージ下に寄って行きました。「えっ、92歳?」と年齢を聞いて驚いた加山雄三は、そのお婆さんの手を取り、お婆さんに向ってずっと「ぼくの妹に」を歌いました。その微笑ましい光景に会場は和やかな空気に包まれました。私はエンターテイナーの一面を見た気がしました。
最後の「加山雄三通り」が終わると、時計は20時30分を指していました。2時間30分の楽しいひとときはこれで終わり…、ではないのです。時間が全てではないですけど、もっと高い料金を取って2時間もしないうちに終わってしまう公演も少なくない中で、彼はまだお客さんにサービスをしようというのです。2,000円以上、会場でCDやDVDを買ったお客さんに握手会をしてくれるのです。しかも、特別な部屋とかではなくて、CDやDVDを販売しているすぐ傍のちょっとしたスペースに普通に出てきて、順番に握手をしてくれました。それは、お客さんのところまで降りてきてくれたという感じがして、とてもありがたかったです。もちろん、私も参加したのですが、「自分も70になっても働きます」って言おうと思っていたのですが、本人の前に行ったら頭が真っ白になってしまって、「ありがとうございました」としか言えませんでした。
| Permalink
|
「赤福食べたい」に何となくタイトルが似てますが…。
私は歌うことが大好きで、カラオケに行けば何時間でも歌えるくらいです。でも、よく考えたら1年以上カラオケには行ってない気がします。最近はバーとかで歌うようなこともなかたし、やはり本当に歌っていないのです。
まわりにカラオケ好きな人がいないと、なかなか行かないですね。
| Permalink
|
November 16, 2007
現在、サントリーウイスキーのCMで、SAYURIの「ウイスキーが,お好きでしょ」が使用されています。前にもCMで聴いたことがあったので何となく気になっていたのですが、先日、TOKYO-FMの「山下達郎サンデーソングブック」でこの曲がかかったのです。
不思議なもので、テレビのCMでは聞き流していたのに、FMから流れてくる同じ曲を聴いたら、曲のムードにうっとりしてしまって、その魅力に吸い寄せられてしまいました。しかも、このSAYURIという歌手の正体は石川さゆりというからびっくりです。この曲は1991年の作品だそうなので、最初にCMで聞いたのは16年も前ということになります。私は4、5年前くらいと思っていたので、重ねてびっくりです。
でも、今かかっているCMの曲ですから、お店に行けば必ず買えるだろうと思い、ろくに下調べもせずCDショップへ行ったのですが、ことごとく売っていませんでした。この曲はSAYURIのミニ・アルバム「You&Night&Whisky~ウィスキーが,お好きでしょ~」に収録されているのですが、現在は廃盤。オークションでは高値がついていて5,000円以上出さないと買えません。

私としては、そのアルバムで「ウイスキーが,お好きでしょ」を是非聴きたいのですが、定価の何倍ものお金を出して、もし他の曲がいまいちだったら嫌だと思い、とりあえず、サントリーのCM曲を集めたオムニバス・アルバム「琥珀色の時間~THE COLLECTION OF SUNTORY WHISKY CM~ 」の中で聴いてみることにしました。こちらなら現在も購入することができて、値段も2,000円程度とお手頃です。早速、手に入れたので紹介したいと思います。
CMの曲を集めた作品なので、お馴染みの耳慣れた曲がたくさん聴けるのかと思っていたのですが、私にとっては知らない曲の方が多かったです。オムニバスの中で聴く「いっそセレナーデ」には結構期待していたのですが、残念ながらインストだったので陽水の声は聴くことができませんでした。日本のボーカル物は「ウイスキーが,お好きでしょ」と布施明の「落葉が雪に」の2曲だけで、あとはジャズやクラシックなどのインストゥメンタルです。
Amazonのレビューを読んでいると、結構、良いことばかり書いてあるのですが、私としては構成があまり好きではないのです。1曲1曲には聴き応えがあるのですが、これを1枚にまとめるには「流れ」を大事にしなければならないと思うのです。その点からすると、ジャズの次にクラシック、そしてまたジャズに戻ったりと、忙しい展開で落ち着かない印象を受けます。それに、途中で入るグラスの音や氷の音のSEは「いかにも」という感じがして少し安易だと思いました。逆に、そういう音がなくてもウィスキーを嗜むときのアルバムと思わせるくらいでなければ面白くありません。
私なら、SEを抜いて曲順をこんな風に並べてみます(頭の数字は本来の曲順)。
13. 夜がくる(オリジナル・バージョン)(サイラス・モズレー)
2. ウイスキーが,お好きでしょ(石川さゆり)
4. シティ・コネクション(日野皓正)
5. ダブル・ベース(ロン・カーター)
11. ピアソラ/リペルタンゴ(デュエットゥ)
9. 3 6 4 1 4(ロン・カーター)
7. いっそセレナーデ(平野孝幸)
3. 落葉が雪に(布施明)
6. J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲第3番 ハ長調 BWV1009~アルマンド(チャバ・オンツァイ)
8. 口笛吹きと犬(レディース・オーケストラ・ジャパン)
10. 「マイ・フェア・レディ」~踊りあかそう(ロンドン・フィルム・フェスティバル・オーケストラ)
12. コダーイ/無伴奏チェロソナタ 作品8~第1楽章(マリア・クリーゲル)
1. 夜がくる(口笛バージョン)(小林亜星)
店に入ると、ギターの弾き語りで「夜がくる」を演奏しているのが聞こえてくるのです。席につき、その演奏に耳を傾けていると、SAYURIの「ウイスキーが,お好きでしょ」で一気にBARのムードに引き込まれていきます。そして、そのムードを日野皓正やロン・カーターといったジャズ・フュージョン系の音楽が引き継ぎます。そして、後半の頭はピアノ伴奏の「いっそセレナーデ」で目先を変え、布施明はそのあとにもってきます。酒もだいぶ進んだところで、次に酔い覚ましにオーケストラ・サウンドを3曲続け、一番最後はナイト・タイムに雰囲気を戻して終わるのです。
一度、この曲順で通して聴いてみたいと思います。レコードではできない芸ですね。
| Permalink
|
October 22, 2007
1994年、夏。その年の3月に大学を卒業した私は、7月から就職することになったので、正に社会人なりたてのホヤホヤでした。そんな私が、会社帰りに行ったあるコンサートの記録。13年前に書いたものですが、今、読んでも結構面白かったので、そのまま掲載します。高橋由美子ファン以外は読んでもわからないと思いますが…。
----------
高橋由美子さんは雨女だという。私には意外なことに思えた。それは、私が北海道へ旅行に行ったときに、車で彼女のアルバムをかけると、曇った天気がことごとく晴れたということがあったからだ。それ以来、私は由美子さんに対する感謝の気持から、彼女を呼ぶ場合には敬称をつけることにしている。感謝の気持といえば、高橋由美子さんのコンサートへ行ったのも、そのためである。
9月11日、中野サンプラザでのコンサート当日、天気は雨だった。実を言うと、私はこのコンサートに行くことが楽しみな反面、抵抗もあった。高橋由美子さんといえば、「アイドル界の最終兵器」と呼ばれるトップ・スターである。そんな彼女のコンサートに行くということは、傍から見れば、単に「高橋由美子を見に行く」としか映らないであろう。まして、「歌を聴きに行く」などと言ってみたところで、誰も聞いちゃいない。確かに、私は根っからのミーハーである。しかし、私がコンサートへ行く目的はあくまでも音楽鑑賞である。当たり前と言ってしまえばそれまでだが、その当たり前の概念が、アイドル歌手のコンサートの場合は通用しない。私が嫌うのはそういった部分で、この日のコンサートに行くことに抵抗を感じたという理由も、そこにある。この日の雨は、私のそんな気持に拍車をかけていた。だが、目的はどうであろうと、行きたいという気持に変わりはなく、その辺は自分自身の心の中で割り切るしかなかった。私は、アイドルであろうと、コンサートを見るという行為は、文化の鑑賞であると捉えている。高橋由美子さんのステージがそれに値するものかどうかは、これから見てみなければ分からないが、彼女の持つ歌唱力や表現力からすれば、期待は大である。誰に何と言われようと、これから私は、高橋由美子さんのコンサートという“文化”に触れるのである。(以下、敬称略)
6時40分、場内が暗くなり、ステージの白い幕が上へ上がり始めた。同時に、リズム楽器のみの演奏が始まり、ステージ上には、4人の踊り子の影が横一列になって現れた。あのうちのどれかが高橋由美子なのか。それとも、4人ともバック・コーラスの人か。全員が、カーニバルのときのような衣装を身に纏っている。やがて、1曲目のイントロに入り、4人のうちの、赤と白の衣装の女の子が、どうやら歌い始めるらしかった。高橋由美子のコンサートを見慣れた人、あるいは前列にいる人ならば、どれが彼女であるかをすぐに見抜いたことだろう。しかし、我々(2人で来ているので)の席は2階の後から2番目。ここさえ経験すれば、あとはどこの席に行っても「近い」と感じることができるような、遠い場所である。私の目が高橋由美子の存在を認めたのは、1曲目の「Step by Step」が始まってからだった。
それから、6曲目まではシングル曲の応酬で、ノリで攻める「お祭りコンサート」といった感じであった。1階のお客さんは総立ちで、盛り上がりは加速の一途をたどっていたが、そんな中で私は、由美子の歌の上手さ、特に、声のハリの良さを見逃してはいなかった。
6曲目が終わると、MCが入った。何を喋ったかはよく覚えていないが、そこで盛り上がりは一段落し、場内は落ちついた雰囲気に包まれていった。話の中身も、そのような空気を作り出すような真面目な内容だったと思う。そんなムードを受けて、7曲目は「友達でいいから」。流れるような、実に配慮の行き届いた構成である。「友達でいいから」では、大きなコーヒーカップが登場し、由美子はそれの上で歌った。「友達でいいから」が終わると、由美子は一旦ステージから姿を消し、照明は消された。少し経って、ステージの正面は一面の星空となり、左側の高い段の上には、バイオリン奏者の女性が現れた。彼女が演奏を始めると、白いドレスに身を包んだ高橋由美子嬢が、ステージ下段の中央に再登場した。曲は「ETUDE」。聞こえてくるのは、バイオリンとピアノの音だけである。そして、歌が始まる。声を発する観客は一人もいない。静寂に包まれる場内。由美子の抑揚の効いた歌声が響き渡る。このときの彼女は、先程までの、アイドル・高橋由美子では決してなかった。歌声だけでなく、歌を表現している彼女の全てが本当に素晴らしかった。「ETUDE」が終わると、続いて、彼女自身の作詞による「A Song For You」。「ETUDE」同様、美しい高音、澄んだ歌声で、観客を魅了した。私は、これまでに16回、いろんな人のコンサートを見てきたが、このシーンは、その中の3本の指に入れたくなるくらい感動的なものだった。この2曲を歌い終えた由美子の表情には、安堵の色が伺えた。場内からは、割れんばかりの拍手が起こっていた。
その後は、アルバム「Tenderly」からの曲が続いた。まずは「天使か悪魔」と「8分休符」。どちらも、是非生で聴きたかった曲である。「天使か悪魔」が始まると、さっきの雰囲気とはがらりと変わり、“ムード音楽”といったような大人っぽいステージとなっていった。1回のコンサートで、これだけ多彩な展開を見たというのは、ちょっと他に記憶がない。だいたい、アイドル歌手のコンサートにバイオリン奏者が登場するなんて、聞いたことがない。それに、アイドル歌手があんなに歌が上手くていいのだろうか。私は、自分にとって前代未聞のこのステージに、感動を通り越えて、驚きの連続だった。
アルバム「Tenderly」の曲はさらに続き、「週末が晴れたなら」「Kissする前に」を歌った。「週末が晴れたなら」はストリングスの音が印象的だった。そして、「Kissする前に」は一番聴きたかった曲だったので、非常に嬉しかった。この曲はリズムが大好きなのだが、ドラムスのラインがアルバムと少し違っていたので残念だった。さて、このあたりからコンサートはもう大詰め。序盤のような盛り上がりが、さらに勢いを増して復活してきていた。そして、高橋由美子は、再び、アイドル・高橋由美子に戻っていた。曲の方はシングルが3曲続き、観客は狂喜爛漫といったすごい盛り上がりを見せていた。それにしても、私は、高橋由美子がこんなに元気のよい人だったとは全く知らなかった。序盤と終盤は踊りっぱなしで、決して2,000人のお客さんのパワーにひけを取っていなかった。それどころか、高橋由美子が2,000人にパワーを与えているようなものだった。若干二十歳の、あの小さな女の子の、どこにそのようなパワーがあるのか。とにかく圧巻だった。
いよいよ、最後の曲となった。17曲目は「yell」。最後にふさわしい、なかなか感動的な曲である。歌が終わると、由美子は観客に向かってお礼を言って、ステージから消えてしまった。8時10分頃のことだった。
照明は少し明るくなっていた。拍手は止まない。「アンコール」の大合唱。やがて、「アンコール」から「由美子、由美子」のコールに変わり、場内に響き渡った。そして、再び照明が消された。曲のイントロが始まる。「Good Love」だ。この曲は私も大好きで、アンコールで聴けるとは幸せである。少女のような格好をした由美子が再登場、観客は大喜びである。どのコンサートでも、アンコールというのは形式的になっているが、それでもやっぱり嬉しいものだ。「Good Love」が終わると、「そんなのムリ!」。私が高橋由美子の歌を聴き始めたきっかけの曲である。そして、由美子は最後の挨拶をして、本当にラストの曲を歌った。聴いたことのない曲だったが、秋を感じさせる、少し切ない歌だった。おそらく、次に出るシングルと思われる。全20曲のフルバージョンを歌い終えると、由美子は客席に向って手を振った。演奏はまだ続いていたが、ステージの幕が静かに降りてきて、もうすぐ由美子の姿を消そうとしていた。1時間45分の夢のようなひとときは、こうして終わりを迎えた。すぐに席を立つには、あまりにもステージの余韻が強すぎた。特に、あの2曲のバラードを聴いたときのことを思い出すと、今でも体にしびれが走る。私は、この日のコンサートの感動は一生忘れないと思う。そして、あの歌はいつまでも心の中に響き続けると思う、きっと。
とにかく素晴らしかった、というのが、私が言葉にできる感想である。歌声、演奏、構成もさることながら、何と言っても高橋由美子の表現力だろう。高橋由美子にとって、歌手業というのは副業である、という印象を私は受ける。では、本業は何か。それは、女優業である。これは、本人の話を聞いていてもそんな感じがする。何が言いたいのかというと、ステージ上での高橋由美子は、女優・高橋由美子が歌手・高橋由美子を演じているという気がしてならない。あのステージは、歌手の域を完全に出ているものであったと思う。もちろん、コンサートなので歌を歌っただけで、芝居をしたわけではない。だが、あのステージで見せた、まるで別人が何人も出てきたかのような多彩な展開は、歌手の顔しか持たない人には到底できない芸当だ。やはり、高橋由美子は、最終的には女優なのか。彼女は、「アイドルはビジネスです」と言い切る。アイドルはビジネス、それは、歌手業は副業ということになるのでは。あれだけの歌唱力を有していながら、それは実にもったいない話だと思う。それに、高橋由美子の書く詞は非常に良い作品で、作詞の才能もある。しかし、ここで私がつべこべ言っても仕方がないので、今後も高橋由美子の音楽活動に注目していようと思う。
| Permalink
|
October 11, 2007

またレコードを買ってしまいました。サーカス初のベスト・アルバム「ブティック」です。オリジナル・アルバムの1st+2ndを買うか、ベストを買うか迷ったのですが、手始めにベストということにしました。
サーカスの曲は、子供の頃によく車でかかっていたのを聴いていました。それは父が買ってきたカセットだったのですが、どうやらそれは「ブティック」だったようです。今回、レコードを聴いてみて、ほとんど聴いたことがあって、曲順もだいたい記憶のとおりだったので…。
大人になってから聴いてみると、やはり新たな発見がたくさんありますね。まさかバリー・マニロウの「恋はマジック」をカヴァーしていたとは。「アメリカン・フィーリング」の編曲が坂本龍一ということも20歳を過ぎてから知りましたし。レコード会社がALFAですから、作家、演奏者もその周辺のミュージシャンなのでしょうね。
歌も演奏も安心して聴ける、当時のニュミュージックの王道です。
| Permalink
|
最近、ステレオでレコードを再生しているときの左チャンネルの音の出が悪かったので、昨日、状態を詳しく調べてみたら原因はプレーヤーでなくアンプの方でした。おそらくPHONO端子の接触不良でしょう。
プレーヤーにはPHONOイコライザーを内蔵していないため、アンプの他の端子に差し替えるという手は使えません。さらに、もう一台の真空管アンプにはPHONO端子がないので、考えられる手としては、①アンプを修理する、②PHONOイコライザー内蔵プレーヤーを買ってくる、③単品PHONOイコライザーを買ってくるの3択となりました。
答えはすぐに出ました。プレーヤーは年内にハイグレードな製品に買い替えようと思っていて、それにはPHONOイコライザーは内蔵されていないので、いずれPHONOイコライザーを買わなければいけなくなることから、自然に③を選択することになりました。
結構、マニアックな品だと思っていたので、錦糸町のヨドバシカメラに置いているかどうか不安でしたが、意外にも3種類も揃っていました。YAMAHAのものが6,000円ちょっと、ONKYOのものが8,000円ちょっと、あともうひとつ2万円台のものがあったのですが、縦置きにできることと、前面に電源スイッチがあること、そして価格がお手頃であることから、ONKYOのPE-155に決めました。そして、それを使って初めて真空管アンプにレコードプレーヤーを接続することにしたのです。
今までは、スピーカー切替器(EXCEL SOUNDのAVS-40)を逆結させてアンプ切替器として使用し、アンプはONKYOのintegra A-917FとトライオードのTri-TRV-34SEを併用していました。最初は音質の違いを楽しむ目的でそうしていたのですが、PHONOイコライザーを内蔵しているのはA-917Fの方だけなので、レコードを聴くときはA-917F、CDを聴くときはTRV-34SEという使い分けになっていきました。しかし、PHONOイコライザーを買ったことにより全てのソースを真空管アンプで鳴らせるようになったので、A-917Fは外すことにしました。音質のことを考えると、切替器はやはりなくすべきなんですよね。


早速、真空管アンプでレコードの音を鳴らしてみたのですが、意外な結果となりました。音のクォーリティは上がったと思うのですが、おとなしくなってしまった気がするのです。プレーヤーの安物感が今までよりあからさまになってしまった感じもします。トランジスタアンプでは、荒削りながらもレコードの音がダイレクトに耳に響いてきて、そんなところが凄く好きでした。やはり、これはアンプに見合うプレーヤーの購入を急がねば!
さて、ONKYOのPHONOイコライザーですが、背面から電源が取れるので、プレーヤーの電源をそこから取ることができます。デザインがなかなか良いです。
| Permalink
|
September 21, 2007

今日は休みだったので神保町の富士レコード社へ行ってきました。靖国通りから白山通りに入り、水道橋の方へ向かって歩いていくと左手にあるお店です。加山雄三のアルバムは「加山雄三のすべて」を最初に聴こうと決めていたのですが、どうせなら当時の音をそのまま聴きたいと思って、レコードを探しにきたのです。最初、お店の1Fの歌謡曲コーナーに加山雄三のガイドが立っていたのですが、残念ながらその中には探し物はありませんでした。しかし、諦めて帰ろうと思ったら2Fにも売り場があるようだったのでそちらへ移動。店を一周したら足元の隠れたところにまたしても加山雄三のガイドがあったので、そこを見たら何とあったのです。私が欲しいものを買いに行ってその品物を見つけられるなんていうことは滅多にないので、今日はついていました(欲しい物はレア物が多いもんで…)。

買う前に「盤を確認しますか」と聞かれたので、一応、見せてもらいました。このお店では何度かレコードを買っているのですが、何十年も前の品物なのに綺麗なものばかりなんです。盤を確認しているときにお店のおじさんが教えてくれたのですが、私が買ったLPは赤盤といって、盤が赤い色をしているのです。当時、東芝がそのような盤の素材を採用していたらしいのですが、あまり評判が良くなくてその後黒に戻したとか。それからもう少し雑談をして店を出たのですが、お店の人と会話をして買い物をしたのは久しぶりです。なので、手に入れたレコードが余計に大事な物に思えてきて、いろいろ寄り道をしようと思いましたが、すぐにレコードを持って帰って聴きたくなりました。
60年代とか70年代の音は、やはりレコードで聴くのが一番だと私は思います。CD化された音源は雑音が少なくて小奇麗にはなっていますが、荒削りな生々しさがあるレコードの音の迫力にはかないません。
さて、「加山雄三のすべて」ですが、久しぶりにステレオに対峙して音楽だけに向き合って聴かせていただきました。当時、誰が買ったのかはわかりませんが、40年の歳月を漂流して、今日、私の元に辿り着いたLPレコードです。大切に扱って、次の世代へ引き継がなければならない使命感みたいなものを感じます。A面の再生をスタートさせると、1曲目は「恋は赤いバラ」でした。初めて聴いたときは「君といつまでも」の別バージョンかと思いましたが、時間がなくて同じコード進行で作った別の曲が「君といつまでも」なんですよね。個人的には「恋は赤いバラ」の方が好きです。続いて2曲目は「ブラック・サンド・ビーチ」ですが、体が勝手に反応してリズムを取ってしまいます。「これが本当に1960年代に日本人が作った音楽なのか」と疑いたくなるほど、今聴いても垢抜けた音をしています。それに、歌詞も日本語だったり英語だったり、ベンチャーズやビーチボーイズを思わせるサウンドもあれば日本の歌謡曲サウンドもあるのです。そして、それだけ目まぐるしい展開でありながら、当たり前のように1枚のアルバムに納めてしまっているところが凄いですよ。そういった意味では、スピーディーに展開していって音楽あり、スポーツあり、笑いありで盛りだくさんの若大将映画の構成にとてもよく似ていると思います。
まだ1回しか聴いていないので、もう少し経ったらまた違った感想が書けるかもしれません。最後の「君のスープを」という曲が妙に印象的なのですが、ほのぼのとしている感じがマーティン・デニーのジャングル・サウンドを思わせるのです。そして、あっさり終わるところが加山雄三らしいというか、若大将らしいというか…。やはり、レコードで買って正解だと思いました。
ついでに、私のレコード・コレクションの一部を紹介します。

左奥が西城秀樹の「トワイライト・メイド」で、これはCD化されていますが廃盤です。角松敏樹プロデュースの名盤なのですが、復刻される様子がありません。その隣は「キャンディーズ・ライブ」で、1977年に蔵前国技館で行われたキャンディーズ・カーニバルの模様を収めたものです。こちらも廃盤。手前左手のLPは国分友里恵の1stアルバム「Relief 72 hours」。一度もCD化されていないレア物であります。パソコン通信時代にniftyの掲示板で呼びかけて、持っている人から譲ってもらいました。手前の右側はEPで山下達郎「スプリンクラー」と藤村美樹の「夢恋人」。「スプリンクラー」は手に入れた当初はCD化されていませんでしたが、現在はベスト・アルバムに収録されています。しかし、音の迫力はレコードの方が断然上です。「夢恋人」は同名のアルバムがCD化されていますが、廃盤だと思います。しかしジャケ写の美樹ちゃんはキャンディーズ時代とはまるで別人のように違って見えますね…。ちなみに「夢恋人」は細野晴臣プロデュース。美樹ちゃんはこれ以降、表舞台からは姿を消しました。
レコードは何だかわくわくしますね。
| Permalink
|
August 18, 2007

正直言って、ここまで良いとは期待していませんでした。
どうしても年齢の話題が先に立ってしまうのですが、やはりそこは避けて通れないのでやはり触れてしまいますが、とても70歳の人が書いたとは思えないほどポップです。そして、シンガー・ソングライターの先駆者たるメロディー・メーカーぶりは健在で、繊細で優しいメロディーが心に響くのです。
古希という先入観は取っ払って、一音楽作品として真正面から受け止めましょう。決して期待を裏切らないと思います。一番凄いと思ったのは、全曲書き下ろしという直球勝負を挑んでいるところです。オリジナル・アルバムは10年ぶりだそうですが、往年のヒット曲の1つくらい録り直しで収録して彩を添えたとしても誰も文句はないと思うのですが、そんな小細工は一切していません。なので、聴く人も手加減は不要ですから、本気で打席に立ちましょう。
人によって好みがあるので一概には言えませんが、私にとって「これは少し落ちるな」と思うような曲はひとつもありません。普通、どんなに好きなアルバムでも「全曲良い」と思う作品は滅多にないものですが、「星の旅人」の一曲一曲にはそれぞれに味わい深さがあります。
今年は、加山雄三ブームが来そうな予感です。
| Permalink
|
August 16, 2007

かなり期間が空いてしまいましたが、フィギュアスケートの音楽2006 その1で触れたBondの「Libertango」のCDを買ったので紹介します。
この曲は浅田舞選手が使用していた曲で、なかなかカッコよかったのでいつか聴こうと思っていました。夏休み中、いくつかお店を回ったのですが、BONDを扱っているお店はあまりなく、あっても1枚だけとかそんな感じでした。また、探すときはジャンルが難しくて、小規模のお店だと「洋楽ポピュラー」に分類されているのですが、大型店だと「クラシック」だったり「イージーリスニング」だったり色々でした。
「リベルタンゴ」は2002年のアルバム「シャイン」に収録されています。クラシック音楽を今風にアレンジして演奏しているセクシー・ストリングス・ユニットと思っていたのですが、実際はクラシックに限らず、オリジナルも含めていろいろ演奏しています。夜に車を運転しながら聴いてみたのですが、最初、「これは途中で飽きるかな」と思いました。打ち込みによるビート(多分)に乗せてストリングスが旋律を奏でるというパターンで、同じようなテンポの曲が続いたからです。そして、同時に女子十二楽坊を思い出しました。何年も前の話ですが、女子十二楽坊はテレビで見て新鮮に感じたのでDVDを買って見たものの、速攻で飽きてしまったのです。バリエーションがなかったんですよね。でも、BONDはそんなことはなく、都会的なイージー・リスニングとして悪くないと思います。「Strange Paradise」(ベンチャーズの「星への旅路」)なんかも入っていて意外でした。
「リベルタンゴ」を聴いていると、舞ちゃんの舞いが頭に浮かびます。
| Permalink
|
August 13, 2007

とにかく「すごい!」のひとことです。歌ってよし、弾いてよし、そしてカッコいい、140分の間、ずっと目は釘付け、そして耳は聞き入ってしまいました。ステージを見てこんなに衝撃を受けたのはバリー・マニロウのDVD以来です。
途中、「そういえば、バリー・マニロウのステージを見たときの感覚と少し近い気がする」と思ったのですが、それはステージ構成に共通点があるのかもしれません。自身が可能なパフォーマンスを惜しみなく次から次へ繰り出して、観客を引き付けて離さないところは加山雄三もバリー・マニロウも同じです。私は、加山雄三がギターを弾きながら歌う「蒼い星くず」がとても好きで、直立してたんたんとギターを弾きながら歌っている姿にとても魅力を感じます。時々、カメラを意識して斜に構えてみたり、視線をそちらにやって表情を緩めたりするところも大好きです。
セット・リストを見ると、作曲者には「弾厚作」の名前がずらっと並び、作家としてもいかに実績が大きいかということがよくわかります。それでいて、ステージでは自身の作品以外のものもたくさん取り入れていて、特に「知床旅情」「見上げてごらん夜の星を」では特に大きな観客の感動を誘っていました。
中盤過ぎでは洋曲も披露し、 「アンチェインド・メロディ」(2006年のバリー・マニロウのアルバム「THE GREATEST SONGS OF THE FIFTIES」でバリーもカヴァー)はとても良かったです。
一番思ったのは、加山雄三がステージの中央に立って歌っていればそれだけで成立してしまうということです(もちろん、裏方のみなさまは必要ですよ)。このツアーではステージ上のセットがとてもシンプルなのですが、これは非常に良かったと思います。客席のみんなも、テレビの前のDVDの視聴者も、加山雄三をストレートに感じたいわけですから、過剰な演出は何も要らないんですよね。
次は是非生で見るぞー。
| Permalink
|
August 12, 2007
昨日、NHKの「思い出のメロディー」で加山雄三がヒット曲のメドレーを歌っていました。
今年で70歳になるそうですが、とても見えないですよね。エレキ・ギターを弾きながらスタンド・マイクで歌うその姿は、若い頃とは違った味があって、私の目にはとてもカッコよく映りました。まだまだ「勢い」を感じさせながら、それでいて演奏も歌声も程よく力が抜けていているのです。
これからDVD↓を買いに行ってきます。
CONCERT TOUR’91 “時を越えて”
| Permalink
|
July 22, 2007

昨夜、何となく気が向いて、久しぶりに松浦亜弥のライブDVDを見ました。
彼女のコンサートへは10回以上足を運んだような気がしなくもありませんが、回を重ねるごとに目に見えて進化していくステージ・パフォーマンスと歌唱力は観客の目を引きつけて離しませんでした。
コンサート・ツアーのDVDはたくさん発売されていますが、一番のお勧めは「松クリスタル 代々木スペシャル」です。このコンサートへは友達にチケットを取ってもらって実際に行ったのですが(しかも昼・夜)、初のソロでのアリーナということもあって、セット・リストは質・量ともに最高でした。※
私がこのライブで好きなのは、オープニングがバラード(「YOUR SONG~青春宣誓~」)で始まるところで、しっとり聴かせておいて、2曲目から一気に盛り上がりを加速させていくところが爽快なのです。主要なシングルはだいたい聴けますし、MCもたくさん入っているので、あまり馴染みのない人でも実際に会場で見ているような感覚で楽しめる一枚です(特に大画面テレビで見ると…)。
代々木SPは土日で3公演あって、私は日曜日の方に参戦しました。あの日は確か、雨でした。昼はアリーナ、夜はスタンドにいたのですが、アリーナは後方でしたが、花道がすぐ近くにあったので、「ドキLOVE」のときに本人を間近で見ることができました。やはりスタンドよりアリーナの方が盛り上がります。あれから3年経ったわけですが、まさか3年越しにこんな記事を書こうとは…。
あやコンは2005年2月の座間以来、全く行っていないのですが、DVDを見ていたら久しぶりに行ってみたくなってきました。まだソロでやってるのかな…。
※ 聞いた話によると、2003年秋のツアー「あややヒットパレード」序盤のセット・リストは今までで最高だったらしいのですが、かなりハードだったらしく、本人の過労もあり途中から曲数が減ったらしい…。あいにく私が見たのは曲数が減ったあとなのでした。
| Permalink
|
June 27, 2007

土曜ワイド劇場『魅せられた美女 江戸川乱歩の「十字路」』の劇中で、人気アイドル歌手を演じた岡田奈々が歌っていた曲のことがずっと気になっていたのですが、ようやくタイトルがわかって音源を手に入れました。
静かな歌い出しから始まるこの曲は、ボサノバ調で岡田奈々の中ではかなり大人っぽい雰囲気を持った作品です。資料がないので演奏者はわかりませんが、音を聴く限りでは、80年代を代表するスタジオ・ミュージシャンたちの香りを強く感じます。落ち着いた曲ながらズムがとてもしっかりしていて、歌謡曲の域を越えてフュージョン・テイストといった印象です。エンド部分ではサックスのソロが曲に彩りを添えていて、質感の高さも感じます。作詞は三浦徳子、作曲は佐藤健で、私にとっては共にあまり馴染みのない作家です。
私の中には岡田奈々が歌っていた頃の記憶は全くなくて、リアル・タイムでは女優としての顔しか知らないのです。でも、調べてみるとアイドル歌手時代にはヒット曲もあって、松本隆等、作家陣にも恵まれていたようです。作品の評価は今でも高いようで、中古レコード屋へ行くと、LPレコードが結構高値で販売されています。
「魅せられた美女」での彼女は役は、岡田奈々そのままにアイドル歌手。事件に巻き込まれ、彼女自身の身に危険が迫るだけでなく、最愛の兄を殺されて失ってしまう悲劇のヒロインなのですが、その清楚で可憐な姿は今見ても魅了されてしまいます。棋士である兄の役は、明智小五郎との二役で天知茂が演じていますが、その二人の会話がとても印象的でした。
「相手の出方を見てからこちらの出方決める。そして最後は、逆手で勝負。」
棋士と探偵、職業は違えども、二人が勝負に挑む姿勢は同じだったのです。この戦法は私も覚えておいて、いつか困ったときに使ってみます。
ところで、岡田奈々さんて、今どうしているのでしょう。またドラマ等で見てみたいです。

| Permalink
|
June 03, 2007
私のZARDとの出会いは、ドラマ「白鳥麗子でございます」のエンディング曲「きっと忘れない」がきっかけでした。
「白鳥麗子~」がきっかけでZARDという名前を知ったばかりの頃、親戚の子が「きっと忘れない」のCDを持っていたので聞かせてもらったところ、すんなり耳に入ってきて、それ以来、自然にZARDの新譜は毎回聴くようになりました。
透明感のある歌声、爽やかな歌詞とメロディー、それだけでも魅力はありましたが、私が着目したのは編曲の明石昌夫という人でした。曲、詞、歌、どの材料も素晴らしいのですが、編曲においては土台であるリズムを前面に出し、非常に骨組みを重視した音作りがなされていました。
この思想は私も共感するところでして、メロディーは感覚に訴えるもので、聴く度に鮮度が落ちていくと思うのです。一方で、リズムの音というのは、体に訴えるものですから、鮮度は変わりませんし、その上、メロディーの鮮度を保つ役割も果たすと思うのです。
ZARDといえば90年代を代表するアーチストと言われていますが、10年以上経った今聞いても新鮮なのは、歌、詞、メロディーの質の高さの他に、編曲という力強い支えがあるからといってもよいでしょう。
さて、1994年6月に発売された「OH MY LOVE」は私が最も好きなアルバムで、今でもよく聴いています。この年は私が社会人になった年なのですが、この頃はよく旅行へ行ってましたから、「OH MY LOVE」は旅先へ必ずもっていきました。発売時期と、そんな理由もあって、私にとっては「夏のリゾートチックなアルバム」という印象があります。
1曲目はアルバムのタイトル曲「OH MY LOVE」。派手さはありませんが、看板にふさわしく華のある曲です。ノスタルジックな香りもして、ZARDのイメージそのものといった感じでしょうか。
続いて2曲目は私がZARDの全曲で一番好きな「Top Secret」。規則的なリズム・パターンがミドル・テンポで続く曲は私のツボにハマるのです。ある人に「この曲が一番良い!」って言ったら、「シチューなんてまた作ればいいじゃん!!」だって(笑)。これは歌詞を知ってる人にしかわからないネタで…。E Guitar、Chorusが綺麗ですね。
「きっと忘れない」はシングルと若干異なりますが、私はシングルver.の方が好きなのでそのままが良かったかな。シングルを聴きたいときはベスト版を聴くと…。メロディー・ラインの印象の強さが、白鳥麗子のキャラクターの強さに負けていないと思います。
「もう少し あと少し…」は隠れ名曲だと私は思います(別に隠れてないけど…)。もっと「神戸のご当地ソング」と言われてもいいんじゃないでしょうか。印象は地味ですけど、何度も聴いてみると味のある曲です。歌謡曲感覚でカラオケで歌えそうな気がして、一度だけチャレンジしてみましたがとても難しかったです。自分で言うのもなんですが、私は女性歌手の歌をカラオケで歌うのが上手いのですが、音域が合わないせいもありますが、ZARDの曲は難しく、満足に歌える曲はありません。
「この愛に泳ぎ疲れても」は、何といっても途中でリズムが転調するところが面白いところです。こういう曲が他にあるのかは知りませんが、シングルで発売されるようなメジャーな曲では大変珍しいですよね。このアルバム中では一番スピード感のある曲で、思わず体でリズムを取りたくなります。
9曲目の「来年の夏も」は、最初の頃、私は「血液型の歌」と呼んでました。このアルバムのカラーは1曲目の「OH MY LOVE」を基調としていると思いますが、その流れを汲んで、終盤でその印象を決定づけている曲です。A.Guitar、Percussion、Chorusで静かに始まって、2番でDrumsなどが加わって華やかになっていく、「この愛に泳ぎ疲れても」とちょっと似た展開。
最後の曲も前曲に続きA.guitarのイントロで始まります。途中からDrumsが入ってくるところも一緒ですが、この曲の方が全体に落ち着いています。音が厚くなるところでも、アコースティックな響きを必ず残しているのがこのアルバムの特徴で、どうやらそれが「OH MY LOVE」の色のようですね。
音楽制作会社、ビーイング系のアーチストはメディアに露出しない手法が特徴的ですが、ZARDの場合はそれに加えて坂井泉水さんという存在がその「神秘性」にさらなる深みを加えていました。実在するのだけど、あまりその実感がないという特異な存在でしたから、私にとって、ZARDの曲というのは今までと何ら変わりのない存在として生き続けます。新譜が出なくなるのは残念ですが、坂井泉水さんが残してくれてたくさんの曲たちを、これからも生活のいろいろな場面でかみしめていきたいと思っています。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
May 11, 2007
TVドラマのサウンド・トラックは、気に入ったものがあると時々買っています。買うに至るまでの条件としては、ドラマそのものが気に入っていて、かつ、劇中で使用されている音楽にひかれる要素がある場合ですね。
ちなみに、今まで買ったサントラは「南くんの恋人」「イグアナの娘」(寺嶋民哉)、「ハッピーマニア」(見岳章)、「神様、もう少しだけ」(S.E.N.S.)、「白鳥麗子でございます」などです。ドラマのサントラであることを抜きにして、1枚のインストゥメンタル・アルバムとして楽しめるものもあれば、CD1枚を埋めるだけの曲数がなくて、同じ曲をアレンジを変えて何トラックも収録しているようなものもあります。後者はすぐに飽きるパターンですね…。聴き手(買い手)としては、CDを1枚音楽作品としてリリースする以上、ドラマという枠だけにとどまらない質に仕上げて欲しいものです。

さて、今回紹介するのは「特命係長只野仁 ~音の美学~ 」です。3月まで同ドラマの3rdシーズンが放送されていましたが、このサントラ1stシーズンのときにリリースされたものです。曲の合間に台詞がふんだんに出てきますので、ドラマをずっと見ていた人は各回のシーンを思い出しながら聞けることでしょう。私はこのドラマを見ていて、「曲」もそうなのですが、「曲」を奏でる「音」の美しさにひかれていたので、サントラのサブ・タイトルに「音の美学」と付けられているのはとてもぴったりだと思いました。きらびやかな響きの良い音が印象的なのですが、私はそんな影で活躍しているギターのリフレインだとか、打楽器の音、サックスの音に耳がいってしまいました。
一見、ドラマそのものは「和」と無関係な感じに思えるのですが、主人公を支えている精神はやはり日本的です。サントラ(音楽)でもそんな繊細な部分が表現されていて、ドラマの本筋を音楽が十分に支えていることが伺えます。
ドラマの中で使用されている音楽は1stシーズンからずっと変わっていません。このドラマにおける「音」は大変魅力に感じていたので、そのことは非常に嬉しく思います。なので、2ndシーズンから見始めた人もサントラは楽しめると思いますので、「音の美学」に興味がある人は是非聴いてみて欲しいと思います。私は夜に車で聴くのが好きです。また、1stシーズンを見るとより楽しめますので、CSでの再放送やDVD等も探してみるとよいですね。
そして、いつか4thシーズンが製作されることにも期待しましょう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
May 08, 2007
1年以上前に書いた真空管アンプについての記事「Tri TRV-34SE」へのアクセスがここ数日急増しているのですが、何かあったのでしょうか?
知っている方がいらっしゃいましたら教えて下さい。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
昨日、出掛けるとき、ふと車で聴いてみたくなったCDがあって、もっていこうと思い棚を探してみました。そのCDは「YOKO'S FAVORITES」という南野陽子が出したミニアルバムで、8cmサイズのミニCDです。
このアルバムは1988年に発売され、シングルのカップリングを4曲集めた、ナンノのナレーションも入った楽しい1枚です。カップリングといっても地味ながら質はなかなかのもので、さすがは当時のトップ・アイドルの作品だと納得してしまいます。
おそらく、もう15年以上聴いていないと思いますが、急に聴きたくなって探してみたところ、見当たらないのです。他のシングル・サイズのCD、「秋からもそばにいて」「フィルムの向こう側」はあったのですが、一番聴きたい「YOKO'S FAVORITES」だけはどうしても見つかりませんでした。
私は定期的に不要なCDを売却処分するのですが、「YOKO'S FAVORITES」は手放すはずがないと思っています。でも、もしかしたら何かに紛れて売ってしまったのかも…。
ジャケット画像と共に解説でも書いて載せようと思いましたが、もし見つかったらということで…。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 21, 2007
DVDを見始めたのは1時間ちょっと前なのに、見所があり過ぎて1曲目の「SEE YOU AGAIN」が始まった頃が随分前に思えます。前半の明るい時間帯は周囲が見渡せたので会場の規模の大きさに圧倒され、後半は次々に夜空へ放たれる花火に興奮しました。それでも、より心に深く残っているのは演奏された曲のひとつひとつであり、「SWEAT&TEARS」で一度幕を閉じたTOKYO BAY-AREAでしたが、その続きを待つ観客全員がアンコールの大合唱を響かせていたのでした。
メンバーが再びステージに登場すると、やがて坂崎のギターがメロディーを奏で始めました。それは「ラブレター」、アルフィーのデビュー曲です。10万人のステージ、いくら規模が大きくなっても初心を忘れてはいけない、そんな気持の表れのような気がします。でも、ファンは誰もがみんなわかっています。どんな状況になったって、アルフィーは変わらないということを。
最後の曲は「ROCKDOM~風に吹かれて」。「ラブレター」の次に、翌月に発売される予定の最新シングルをもってくるあたりは、さすが粋な演出ですね。「13年かかって、この歌に辿りついたような気がします」と高見沢が言うように、「ラブレター」から「ROCKDOM」に至るまでの年輪をこの歌に感じるのですが、その根底にあるものは「ラブレター」も「ROCKDOM」も変わらないのではないでしょうか。
最後の曲を歌い終えた3人は、高さ20メートルのステージ最上段へ駆け上がり、客席に向かって万歳で声援に応えました。この数年、武道館、スタジアム、BAY-AREAと、素晴らしい内容のステージを演出してきた一方で、いつしかコンサートの規模が大きくなっていくことの方が目立っていたと思います。でも、10万人コンサートを成功させたことで、彼ら自身もファンも、数字を追いかけることに対して区切りがつきました。3人の万歳はその象徴、これからは規模よりも、よりファンの心に響く歌を聞かせるために彼らは活動してくれるのでしょう。

THE ALFEEはこの年の秋、アルバム「AGES」をリリースし、BAY-AREAが終わっても素晴らしい曲の数々を世に放ち続けました。あれだけの偉業を成し遂げ、間髪入れずに次の作品をヒットさせるところをみると、10万人を集めても彼らは冷静で、裏では次の準備もきちんとやっていたに違いありません。今、自分が大人になってTOKYO BAY-AREAを振り返ってみると、見た目の規模の大きさだけではなく裏で動いていたであろうもっと大きなもの、THE ALFEEに見習うべき姿勢など、気付く点や学ぶ点が非常にたくさんあるのです。私もせっかくTHE ALFEEのファンのひとりなのですから、音楽を楽しむだけでなく、それ以外に学んだことの数々を、一人の大人の人間としてこれからも生かしていきたいと思っています。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 18, 2007
後半の1曲目は「祈り」で静かに幕を開けます。演奏は坂崎のアコースティック・ギターだけのシンプルな構成で、
普段のステージであれば最後は高見沢のギター・ソロで激しさを増すところが、曲が終わると会場は静寂に包まれました。しかし、その次の瞬間、開演時よりもさらに激しい爆音が響くと同時に、ステージ後方の左右から巨大な炎が、いや、火の玉が天に向かって舞い上がりました。
客席は静寂から悲鳴のような歓声に変わり、次の曲、「GATE OF HEAVEN」のイントロが始まりました。この曲は組曲になっていて、アルフィーのような音楽ジャンルにしては珍しく、複数の楽曲で構成されている作品です。珍しいというより、他のアーチストでこのような楽曲を私は聴いたことがありません。アルフィーでは他にも「THE AGES」「DNA Odyssey」といった同様の作品があり、いずれも10分近い収録時間の長い曲になっています。自分の引き出しの中から1曲にいくつも詰め込むわけで、しかも、それが何曲もあるというのはサービス精神旺盛だと思います。「GATE OF HEAVEN」が終わると、今度は「パァーン・パァーン・パァーン」という音と共に、マグネシウムのような激しく眩しい光をした花火が3度上がりました。
花火の余韻で客席は未だ興奮から覚めない様子でしたが、それをなだめるように曲は「SINCE1982」へと続いていきました。この曲が歌われるということは、コンサートはもう終盤に差し掛かっているか、それかもうアンコール前の最後の曲なのかもしれません。会場は静かに曲に聞き入っていました。
「SINCE1982」が終わると、「ワン・トゥー…」という掛け声に続いて、あの曲のイントロが始まりました。やはりコンサートのタイトル曲をやらずにアンコールへ進むことはなかったですね。「SWEAT&TEARS」が始まると、ステージ上の3人は楽しそうに、飛び跳ねるように動き出しました。さらに、空高く何発もの花火が打ち上げられ、同時にイントロをかき消さんばかりの歓声が客席から沸きました。

後半に入ってからの怒涛の演出は、観客とアルフィー自身の興奮をそのまま絵にしたような光景で、その迫力は今DVDで見ても生々しく伝わってきます。「SWEAT&TEARS」の終盤、3人はステージの中段へ上がり、高見沢が客席に向かって拳を突き上げました。そして次の瞬間、巨大な舞台を光で覆い尽くしてしまうような激しい火の粉が、ステージ後方で美しく吹き上がりました。

演奏が終わると、高見沢は一瞬達成感を感じたのか虚脱したように坂崎の肩に手をかけました。そして、「どうもありがとう」と観客に声高く叫び、ダメ押しの花火がまたしても激しい爆音と共に上空で開花しました。

売れなかった長い冬の時代から、ライブハウス、ホール、武道館、横浜スタジアムと、一歩一歩着実にファンを増やしてきて、来たい人がみんな入れるコンサートいうことで実現した「TOKYO BAY-AREA」。武道館や横浜スタジアムのときは、「やるとは言ったものの本当にお客は埋まるのか?」という状況だったそうですが、結果は満員御礼で有言実行だったわけです。そうやって大きくなっていったTHE ALFEEが、10万人を前にTOKYO BAY-AREA最後の曲「SWEAT&TEARS」を歌い終えました。
さきほど私は高見沢さんを「虚脱したように」と表現しましたけど、やり遂げた瞬間の気持というのが何となくわかる気がします。私がこのビデオを初めてみたのは中学3年生のときでしたが、そのときは音楽性と見た目の華やかさだけで興奮していました。でも、今見ると、華やかさの反面怖さも感じるのです。万が一、火の事故が起こったらとか、普段人が集まらないところに1日だけ10万人が集まって散るわけですから、交通の混乱やら事故を誘発してしまったらとか、色々な面で心配は尽きなかったと思うのです。だから、コンサート自体だけでなく、それを取り巻く全てを含めて高見沢さんは「無事に終わってよかったー」という気持から、虚脱したように見えたんじゃないでしょうか。
「SWEAT&TEARS」が終わり、客席からはアンコールの大合唱。TOKYO BAY-AREAは未だ終わっていませんでした。
<次で終わり>
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 10, 2007


大きな爆音と共に白煙が舞い、歴史的なコンサートの幕開けが告げられました。10万人が造るOne Night Dream、「TOKYO BAY-AREA」の始まりです。
そして、いきなりのサプライズは1曲目が「SEE YOU AGAIN」ということ。普段なら本編の一番最後といった終盤で歌われる曲が、この日だけは先頭バッターになりました。この先、まだまだ何か起こりそうな予感です。当然、観客のボルテージは始めから最高潮。続いて2曲目は「夢よ急げ」で、早くもエンジンは全開モード。途中、高見沢俊彦が滑って転倒し、「本当に自然に転んだのー?」と突っ込みたくなりますが、まあいいか…。空はまだ明るく、10万人の拳がウェーブのように揺れる様子がステージからよく見えます。「大きい。こんなの見たことがない。とにかく桁外れだ。」と、DVDで何度見てもそう思う私です。
「東京湾でみんな待ってんだぜー」、「SWEET HARD DREAMER」が始まる前に高見沢が叫びました。地方から会場へ向かうツアーバスの一部が渋滞のため遅れていたらしく、未だ到着していないファンに向かって送ったメッセージらしいです。私はアルフィーの曲ではバラードなどの静かな曲が好みなのですが、このコンサートで初めて「SWEET HARD DREAMER」「BLUE AGE REVOLUTION」の2曲を聞き、ハードな曲ではその両曲が好きになりました。このあたりから段々と薄暗くなってきて、会場周辺の街の灯りが綺麗に輝いて見えるのです。
「セイリング」の前で観客はひと休みでみんな着席。序盤が終わると、アルフィーは必ずお客さんに着席を促し、比較的静かな曲を演奏するんですよね。お客さんの疲れに対する気遣いでもあり、後半の盛り上げに備えるための効果狙いでもありますが、嬉しい配慮です。「セイリング」は2ndアルバムに収められている初期の曲ですが、BAY-AREAバージョンは私が知っている中ではベスト・テイクだと思います。アルフィーの曲はほぼ全て高見沢俊彦が作っていますが、「セイリング」はその中でも珍しい、坂崎幸之助が作詞を担当(作曲は高見沢)してます。86~87年頃というのは、初期の作品をリメイクして、カッコよく生まれ変わった曲が多い時期でしたね。「ゲーム・オーバー」とか「無言劇」なんかもそうです。
すっかり日は暮れて、会場の外では車のヘッドライトが夜景の一角を彩っていました。レーザーディスクではA面の最後になりますが、曲は「至上の愛」。この曲は「THE BEST SONGS」に収められていますが、私の中ではアルフィーで好きな曲ベスト3に入ります。中学2年のときによく聞いていたのですが、メロディーがとても切ない感じがして、その頃好きだった子のことを想いながら聞いていた記憶があります。やがて「至上の愛」の演奏が静かに終わり、TOKYO BAY-AREAは前半戦を終了したのでした。
<またさらにつづく>
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 08, 2007
調べれば調べるほど凄いイベントです。知れば知るほど参加できなかったことが残念に思えてきます。TOKYO BAY-AREAに参加した10万人の人は一生の思い出になったことでしょう。コンサートの中身に話を進める前に、もう少しこのイベントについて触れておきたいと思います。
会場周辺は今でこそ、ゆりかもめ、臨海線といった交通網が整備されていますが、当時は広大な空き地でしたから、最寄の駅は木場と東陽町だったのです。駅から会場へは臨時バスが出たそうで、その数は何と292台。20の営業所からTOKYO BAY-AREAのためにバスが木場公園に集結したそうです。当時の記録を読むと、木場と東陽町の中間あたりにバス乗り場が設けられたらしいのですが、これは、電車の乗降客を2駅に分散させる狙いもあったようです。でも、それ以前に300台近いバスを待たせるスペースは駅前にないですね。ちなみに、木場、東陽町両駅を合わせて、東西線の乗降客は普段より53,000人多かったとのことです。余談ですが、バスの道のりを推測すると、三ツ目通りを南下し、国道357号線を右へ曲がったのではないでしょうか。あとは真っ直ぐ行くだけですね。
近くて遠い場所、13号埋立地をTHE ALFEEが会場に選んだ理由は意外に単純で、ツアーで地方から飛行機で帰ってくるとき、いつも東京湾の埋立地が見えていたからだそうです。その広大な空き地に、一夜のために巨大なステージが造られたのですが、何と、それはわずか数日間で組み立てられました。解体、撤去も2日後には終わったとのことですから、正にOne Night Dreamだったんですね。TOKYO BAY-AREAはどこを取っても驚くことばかりです。
TOKYO BAY-AREAのとき、私は中学3年生だったわけなんですけど、10万人という数字を聞いたとき、10万て何だろうと思いましたね。10万人という以前に、10万という数字が感覚的にわからなかったです。だって、10万円というお金も持ったことがないし、使ったこともないわけです。全校生徒の数だって400人くらいだったし、ファミコンのゲームでも10,000点がいいところでした。なので、映像を見て「これが10万か」と思いました。
当日、会場ではグリコだけで20,000,000円を売り上げたそうですから、10万人が集まったときの経済的な効果も相当なものですね。規模のことを言うときりがないですけど、コンサート前のエピソードを読んでいて、「警察」とか「消防」なんていう文字が出てくると、それだけでタダごとじゃないんだという感じがします。普段は人が集まらないところで、しかも空き地に10万人が1日だけ集結して散っていくわけですからね。
<さらにつづく>
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 03, 2007
1986年8月3日、東京の13号埋立地でTHE ALFEEの夏のイベント、TOKYO BAY-AREAが10万人の観衆を集めて行われました。その頃、私は中学3年生で松山に住んでいて、高校受験を控え毎日勉強に明け暮れていました。私がもう1年早く生まれていたか、またはTOKYO BAY-AREAがもう1年遅く行われていたなら、自分も参加できたかもしれないのに。そんなことを今でも思ってしまうほど、また、ビデオや写真集でしか見ていないのにあたかも自分も参加したかのように思えてしまうほど、TOKYO BAY-AREAというイベントは歴史的でエモーショナルだったのです。あれから21年、私は初めてその会場跡地を訪れました。
「13号埋立地」、当時はそういう地名でしたが、現在は江東区青海という地名になっています。私は、土日のみ運行されている急行05系統の都営バスに乗り、現地へ向かいました。これは錦糸町始発のバスで、私は途中の北砂三丁目から乗ったのですが、目的地の船の科学館までは約30分でした(新木場からビックサイトまでがノン・ストップなので結構早く着きます。城東地区の方は是非ご利用下さい)。
現地に着き、船の科学館を背に真っ直ぐ正面を見ると、目の前には駐車場がありました。その向こうは公園になっているのですが、私はそのあたりに特大のステージを思い浮かべ、「広い、そして大きかったんだろうなー」と感慨にふけりました。

船の科学館を背にステージ正面方向

若干角度は違うが同じ向きから見た実際のステージ
駐車場の中央に立つと左手にはフジテレビ、そして右手には東京国際交流館があります。当時の空撮を見ると、どちら側もただの緑色の地面ですね。

フジテレビ

国際交流館

TOKYO BAY-AREA 会場
駐車場を越えるとシンボルプロムナード公園に入りますが、そこには花畑が作られていました。会場周辺は埋め立てが進み、建造物が増え、新しい交通網もできて、20数年の間に劇的な変貌を遂げました。でも、会場跡地だけは駐車場や公園になっているので、空がよく見えるということだけは変わっていないようでした。さらに公園を進んでいくと、鳥たちのさえずり声が聞こえてきました。TOKYO BAY-AREAのビデオの冒頭でも鳥の声が聞こえるのですが、それと同じ声がしたのです。THE ALFEEが残した大きな足跡が、花や鳥といった自然環境に囲まれているということが、私にはとても嬉しく思えました。

立て看板

花畑…まだ咲いていないけど
シンボルプロムナード公園のさらに先には、道路を隔ててパレットタウンがあります。当時の映像と現在の地図を比較すると、おそらくコンサート会場はパレットタウンよりも手前までになると思われます。なので、パレットタウンに渡る「であい橋」という橋があるのですが、そこから船の科学館方向に振り向くと、ステージから会場を見渡した感じに近いのではないでしょうか。

であい橋から左手

であい橋から右手

現在の地図
そのあとさらに公園をひと回りしたのですが、残念ながらTOKYO BAY-AREAの会場跡ということを記したものは何もありませんでした。
帰り際、西の空にはうっすら富士山の姿が見えました。TOKYO BAY-AREAの翌年(1987年)、THE ALFEEは富士山を臨む日本平でオールナイトコンサート(SUNSET-SUNRISE)を行ったのですが、もしかしたら、メンバーがTOKYO BAY-AREAから見える富士山に誘われて会場を決めたのかもしれませんね。

真ん中のクレーンの横あたりに富士山が見える
<つづく>
| Permalink
|
| TrackBack (0)
February 02, 2007

「メリー・アン」「星空のディスタンス」等のベストテン・ヒットをテレビで見て、私は小学生の頃からアルフィーが好きでした。でも、私を本格的なアルフィーファンへと導いたのは中2のときに聴いた「霧のソフィア」で、それがきっかけでアルバム「THE BEST SONGS」のカセットテープを買いました。これは自分が買った初めてのアルバムだったのですが、それまではテレビやラジオから流れてくるシングル曲ばかりしか知らなかったものですから、こんなに広くて奥の深い歌の世界があったのかと思いましたね。
1986年の初頭だったかと思いますが、我が家に初めてVHSビデオとレーザーディスク・プレーヤーが入りました。そのとき父にレーザーディスクを1枚買って貰ったのですが、それは「FLYING AWAY ALFEE」というアルフィーのライブ・ビデオでした。1984年に横浜スタジアムで行われたコンサートなんですが、このビデオは私が生まれて初めて見たコンサートでした。とにかく「衝撃」を受けたのを覚えています。音だけ聴いた回数を入れたら、これまでに何百回聴いことでしょう。私は数年前にレーザーディスク・プレーヤーを手放したので、それからずっとこの作品からは遠ざかっていたのですが、このたび、DVDで買い直す気になって、数年ぶりに鑑賞してみました。部屋を暗くして、毎晩のように見ていた中学時代の感覚が甦るようでした。
「THE BEST SONGS」同様、このライブにはシングルだけを追いかけていたのでは知ることのできない曲がたくさん入っていました。その新鮮さに加え、高見沢俊彦がギターを弾く姿の格好良さ、そして盛り上がる観客に自分も興奮を覚えました。コンサート終盤、「SEE YOU AGAIN」でVOCALの高見沢俊彦が、優しく歌っていたのを突然歌詞を叫びだすシーンがあるのですが、そのとき私は体に電気が走ったような感覚に襲われました。今、見ると「コンサートでは誰でもよくやること」だと思いますが、そのときの自分は泣き出しそうなくらい感動しました。でも、この頃のアルフィーのコンサートには、映画を1本見るようなストーリー性と感動が詰まっていたと思いますし、今、改めて見ても感激します。余談ですが、このコンサートの2年後、アルフィーは当時の音楽史上最大規模の10万人コンサートを東京13号埋立地で成功させました。そのときのコンサートのタイトルは「TOKYO BAY-AREA」でしたが、今でこそ一般的な「ベイ・エリア」という呼称を使ったのはこのイベントが初めてなのです。
10代の頃、私は勉強はしても、本もロクに読まない学生でした。そんな自分が夢中になったのはアルフィーの音楽で、曲を作っている高見沢俊彦は自分にとって親同等、いや、それ以上に信用していたというか、尊敬していた存在でした。ですから、アルフィーの音楽は現在の自分を作っている要素の中でも非常に大きなウェートを占めているといっても過言ではありません。久しぶりに「FLYING AWAY ALFEE」を見て、そんなことを思ったりしたんですけどね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
January 07, 2007

25年も前の大ヒットアルバムを、同じメンバーでそっくりそのまま録り直すなんて聞いたことがありません。
「ルビーの指環」が大ヒットした1981年、私は小学校4年生でした。「ルビーの指環」「SHADOW CITY」「出航」の3曲が同時にザ・ベストテンにランク・インしたときの快挙は今でも鮮明に覚えています。私はまだ10歳でしたけど、歌っている姿の格好良さや曲の良さに夢中になりました。ただ、その頃はまだレコードを買う習慣もなければ、LPの概念すら知りませんでしたので、「Reflections」をリアルタイムで聴くことはありませんでした。
中学2年のとき、我が家は初めて(L)CDプレーヤーを買いました。そのとき父に買ってもらったのが寺尾聰のベスト盤でして、それは私にとって生まれて初めて手にしたCDとなりました。それから今までに何百枚ものCDを買ってきたので、それらの中に「Reflections」もあって一度は聴いていると思っていたのですが、よくよく調べてみたら勘違いで、「Reflections」自体はまだ聴いたことがありませんでした(ただ、ベスト盤等で1曲1曲はだいたい知っています)。
初代「Reflections」と「Re-Cool」を比べてどっちを取るかと聞かれたら、今の私は初代の方を取るでしょうね。初代は最初から完成度がかなり高いですし、良い感じに弾けているというか、ポップに仕上がっています。もし自分が50歳にくらいなったら「Re-Cool」の方を取るかもしれないですけど、実際に歳を取ってみないとその辺の感覚はわからないですね。ただ、「Re-Cool」の音を聴いていると本当に渋いですよ。当時の音の響きを基調としながらも、スチームドラムやフルートの音が加わっていたりして、勢いを抑えた分、彩りが増しているのです。両者の違いをわかりやすくいうと、初代「Reflections」は渋谷公会堂や中野サンプラザみたいなホールで、「Re-Cool」は六本木のスイート・ベイジルやブルーノートみたいなライブハウスといったところでしょうか。
近いうちに「Reflections」は買って聴いてみようと思います。ちなみに、私はベスト盤と「Reflections2/Atmosphere」をもっているのですが、寺尾聰の昔の音源は今聴いても音質が素晴らしいです(東芝EMIの技術によるところなのでしょうか)。最後に、私が一番好きな曲は、「ルビーの指環」の次に出たシングル「Long Distance Call」です。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
December 31, 2006
何だかんだいって毎年見ている「紅白歌合戦」。ネコの遊び相手をしながらも、今年も一応ずっとNHKをつけていました。ひと通り「紅白」を見て、引き続き「ゆく年くる年」で鐘の音を聞かないと1年が終わった気がしないんですよね。特に、「紅白」の歓声から「ゆく年くる年」の静寂に切り替わる瞬間に1年の最後を感じます。
しかし、そんな安らげるはずの気分をぶち壊しにしてくれた一幕がありました。DJ OZMAとかいう歌手?の女性ダンサー大勢が、曲の途中で裸になったのです。私は目を疑いました。NHKで、しかも歌番組で女性の裸が堂々とテレビに映し出されていたのです。最近はドラマでもそのような映像は自粛していると聞きますが、こんな国民的番組の中で開乳とは何たる醜態でしょうか。曲が終わったあと、司会の仲間由紀恵は明らかに動揺していました。コメントを求められた横峰の父も「良かった」とかアホなことを言ってましたけど、それは驚いてコメントのしようがなく思わず出た言葉だと思ってあげましょう。結局、裸がデザインされたボディースーツだったらしいのですが、私がテレビを見ていたときはそれと分かりませんでした。しかし、本物であろうとなかろうと、国営放送であんな低俗な演出をしてよいのでしょうか。別に私は迷惑は受けませんけど、小さい子供がいる家庭のことを思うと、親はきっと憤慨したでしょうね。それに、海外で見ている人はどう思うでしょうか。どう寛容に見ようとしても、「これはいかんだろ!!」としか私には思えません。
NHKのホームページ上ではこの件について一応謝罪していますが、あくまでも「知らなかった」というスタンスで誠意が全く感じられません。そもそも、何をしてかすわからないような奴を出場歌手に選ぶこと自体間違っていると思います。昨日の演出で最後に花を添えた格好の北島三郎にもがっかりです。「ステージの下にいたから上で何があったか知らなかった」では責任回避のNHKのコメントと全く同じ。本番中に渇を入れるくらいのことをしてくれたら男だと思いましたけどね。
来年はチャンネル変えるかな。
| Permalink
|
December 25, 2006

角松敏生といえば、小難しいことをたくさん語るようなイメージを私は持っているのですが、このアルバムを聴くと意外に単純明快な人だったりするのかと思ってしまうのです。
私がこのCDと出会ったのは4、5年前のことで、川崎の中古CDショップにふらっと立ち寄ったときに見つけたのでした。角松敏生がカヴァーでCD1枚分を歌ってしまうことも意外だと思いましたが、その中身がはっぴいえんどだったり、鈴木茂だったり、小坂忠だったり、70年代の日本の作品ばかりを集めたものであることに更なる興味をひかれました。
CDを聴いてみると、その演奏はとにかく格好良くて、それでい余計な力は入っていない感じがしました。このアルバムに入っている曲のいくつかはオリジナルを聴いたことがあったのですが、角松敏生が歌うとこんなに格好良くなってしまうのかと驚きました。偏見かもしれませんが、70年代のロックのVocalはどこかけだるい感じがして、録音が古いせいもあってか、今聴くと昔っぽく聞こえてしまいます。それが角松の清々しいVocal、そして角松による89年のアレンジによって、作品のオリジナリティはそのままに素晴らしく新しい息が吹き込まれているではありませんか。
1曲目の「花いちもんめ」ははっぴいえんどですね。間奏のE.Guitarの入り方とか、メロディーは最高です。そして歌が再開する直前にパーカッションでちょっと盛り上げる味付けも素晴らしいです。終始、後ろで鳴っているオルガンぽいキーボードの音はオリジナルの雰囲気を出すための演出ですかね。角松敏生はゆったりしたリズムの曲を結構1曲目にもってくる印象があるのですが、このアルバムのライブが行われた前月に発売された「Reasons for Thousand lovers」の1曲も同じようにゆったりしています。2曲目の「レイニー・スティション」はスピードを急かすようなドラム、キーボードとコーラスとパーカッションによって生み出される清涼感が良いですね。そして曲の最後では演奏を十分に聴かせてくれて、タダでは終わらない感じがまた良いのです。続く「山手ホテル」はスローでしっとりした曲で、コーラスの美しさを堪能できます。私の場合は、こういう曲こそリズム・パターンに耳をしっかり傾けて、優秀なプレーヤーが繰り出す音の響きを楽しんでしまうのですが…。この曲はフェード・アウトで終わるのですが、実際はこのあと延々と演奏が続いたとか。角松のライブに行く人なら想像つきますね…。「機関車」は矢野顕子のカヴァーで知っている曲なんですが、オリジナルは小坂忠です。この曲はオリジナルに近いかな。さて、後半は鈴木茂の「八月の匂い」で勢いを取り戻します。この辺りから角松さんの勢いが全開モードになってきます。趣味の世界に浸っているというか、本当に楽しくて仕方ないというのが伝わってきます。特に終盤の「ワン・トゥー・スリー・フォー」という掛け声に、押さえ切れない興奮が滲み出ています。でも、その気持が、熱狂したくなるほどの圧巻な演奏を聴き手に提供しているのです。演奏の勢いは続く「100ワットの恋人」でピークに達します。曲終盤のソロ合戦は凄まじいの一言。E.guitarに始まり、Keyboard、もう一方のGuitar、それにパーカッションも絡んできて、さらにSaxも加わり、気が付くと、いつもの角松ライブの終盤熱狂状態。「いやー、すごい」と思わず口に出したくなります。私はこのライブに行っていないし、映像を見たこともないですけど、音だけ聴いていてはっきり光景が目に浮かびます。ラストの「DESIRE」だけは角松敏生の曲で、コンサートの終わりにふさわしい、とても彼らしいバラードの楽曲です。それまでのカヴァーをずっと歌ってきた最後に妙にハマっているから不思議です。
聴き終わってみると、「あれ、そういえばカヴァーのライブだったよね」と、その事実を忘れかけていたことに気が付きます。それだけ角松敏生が彼が敬愛する曲の数々を自分色に染めていたということなのでしょう。自分が好きなものに対する純粋で夢中な気持がそのまま伝わってきました。冒頭に書いたとおり、それが角松敏生。きっと、単純明快なんです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
December 15, 2006

今から1年くらい前のことなんですが、CMで美空ひばりの「魅惑のワルツ」を耳にして、是非聴いてみたいと思い同タイトルのCDを買いました。
私は美空ひばりの歌を聞いて育った世代ではないので、彼女の歌手活動史については詳しく知らないのですが、歌謡曲よりもジャズを歌う歌手というイメージが強くて、興味もありました。「魅惑のワルツ」は、そんな私にとってひばり入門として最適な一枚だったのです。
「魅惑のワルツ」は、アルバム「ジャズ&スタンダード」「ナット・キング・コールをしのんで」「薔薇色の人生」から計17曲をセレクトしたものです。私が一番気に入っている点は、「美空ひばり」というビッグ・ネームを聴き手に意識させず、素敵な曲、惚れ惚れしてしまう歌声、優雅で懐かしい雰囲気を純粋に楽しめることです。どれも1960年代頃の作品ながら、どの曲も古臭さがなくて、生き生きとしています。
有名な曲ばかりなので、そういった意味でも聴きやすいCDです。「魅惑のワルツ」は映画「昼下がりの情事」で有名な、優しくてムーディーな曲です。ひばりVersionは1番が日本語詞、2番が英語詞です。また、映画音楽では「オズの魔法使い」の「虹の彼方に」、ジャズのスタンダードでは「スターダスト」「A列車で行こう」など、よく知らなくても一度は耳にしたことがある曲がずらっと並んでいます。個人的には「帰れソレントへ」「カタリ・カタリ」といったカンツォーネ(イタリア民謡)まで入っていることがとても印象的でした。
とにかく、誰が歌っているとか、何十年前の作品とか、そういう先入観を持たずに一度聴いてみて下さい。きっと、音楽の楽しさ、美しさがストレートに伝わってくることでしょう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
December 04, 2006
10月に奈良の東大寺を訪れたのですが、そのとき、境内では何やらイベントの準備をしていました。あまり気に止めなかったのですが…。
今日、適当にテレビのチャンネルを回していたら、大仏さまをバックに歌っている人がいました。谷村新司です。先日、東大寺を見てきたばかりの私は、あのときの準備作業がこのためだったのだとすぐにわかりました。私は谷村新司の音楽のことはよく知りません(申し訳ないのですが、私には「エロおやじ」という印象が強い←ラジオで谷村氏がそんな話ばっかりしていたので…)。
大仏さまをバックにコンサートという絵も珍しいので、暫くチャンネルはそのままで雰囲気を楽しんでいました。ライトアップされた大仏殿は、正面の扉が開かれ、奥の大仏さまの存在が観客から見えるようになっていました。ステージはとても大きく、演奏者と中国、大阪の2組の少年少女合唱隊が十分配置できるほどでした。センターでは谷村新司がこの厳かな雰囲気に合う上品かつメッセージ性のある曲の数々を披露していきました。
大仏殿の大きさは谷村新司の何十倍の高さに見えて、巨大な木造建築に目を見張ってしまいました。幻想的で威厳に満ちた雰囲気と、諭すような優しい歌声が独特のステージを作り上げていて、気が付くと最後までずっと見ていました。アンコールでは谷村さんの目から涙が溢れていました。理由はわからないけど、夢のようなステージで歌い切れて思わず涙が出てきた、私にはそんな風に見えました。
自分の音楽の趣向とか、そんなことは関係なしに、ひとりの日本人として素晴らしいステージだったと拍手を送りたいです。この日の谷村さんは本当にカッコ良かった。感動をありがとう。
先日の吉田拓郎のコンサートといい、このところNHK-BSは良質のプログラムが続いていますね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
December 01, 2006
今日、中央線のホームから中野サンプラザを写してみました。

私が初めてサンプラザへ行ったのは1991年2月のことで、そのときは山下達郎のコンサートを観たのでした。どうしてもチケットが取れず、ダフ屋から買うことを覚悟でこの地を訪れたのですが、偶然にも当日券が出て、しかも2階1列という眺めも音響も素晴らしい席で公演を楽しむことができました。さらに会場内でCDを買ったら、先着50名が貰えるサイン色紙まで手に入れることができました。この日は天気がよかったのですが、前日までに降った雪がまだたくさん残っていました。公演が終わり会場の外に出ると、真っ白な地面が街灯や自動車のライトに照らされてきらきらと輝いていました。私が初めて山下達郎コンサートを観たこの日の感激は、その雪景色と共に今でも心に焼き付いています。私は中野を通るとサンプラザに目を向けるのですが、その度に、あの雪景色の日のことを思い出します。私にとって中野は音楽の聖地なのかもしれません。
ところで、この日、中野で東西線の07系が来るのを15分近く待っていたのですが、残念ながら乗ることも見ることもできませんでした。まだ走っていないのかな…。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
今日から12月です。12月といえばクリスマスですが、個人的には興味がないというか、クリスマスだから何か特別なことをしようという気は私にはありません。なので、クリスマスだからといってリリースされるクリスマス・アルバムという音楽作品もあまり好きではありません。せっかく買っても25日を過ぎたら聴く気がしなくなるんですよね。
山下達郎のラジオを聴いたりファンクラブの会報を読んでいると、クリスマス・アルバムは無数にあって駄作も多いのですが、中には素晴らしいものもたくさんあるんだそうです。山下達郎のクリスマス・アルバムといえば「Season's Greetings」(1993年)がありますが、この作品は「クリスマス・イブ」を始めとしたクリスマス・ソングもありながら、冬のアルバムとして年が明けても自然に聴けるので私は大変気に入っています。私の中ではクリスマス・アルバムというイメージがないんですけどね。
私が好きなクリスマス・アルバムは2つしかないのですが、ひとつは前述の「Season's Greetings」で、もうひとつは高橋由美子の「Working on Xmas Day」なんです。「Working on Xmas Day」は「クリスマスなのに私は働いている!」というコンセプトで作られた、クリスマス・アルバムとしては少し変わった作品です。このアルバムはミニ・アルバムなので曲数は少ないのですが、以前に紹介した名盤「Tenderly」と同じ1994年にリリースされただけあって、音楽的にはとても魅力的です。
アレンジは「Tenderly」同様、岩本正樹がメインで入っていて、音の作りは「Tenderly」路線を継承していると思います。打楽器系は叩きつけるような爽快なサウンドで、「Tenderly」以上にリズムはしっかり作られています。ちょうどこの頃はMDが普及し始めて、デジタル・サウンドをヘッド・フォンで聴く人が増えていたのですが、私もこのときに初めてMDウォークマンを買い、「Working on Xmas Day」もそれで聴いていました。それまでのカセットテープとは全く違い、ダイナミック・レンジが大きく広がったわけですが、「Working on Xmas Day」はそんなハードの進化をわかりやすく感じさせてくれるサウンドでした。
1曲目は「White Christmas」でVocalとChorusだけで構成されています。今さら「White Christmas」は入れなくても…と思いましたが、プロローグというか、「せっかくだから入れさせて」みたいな軽いノリと思えば、「まあいいか」という感じです。私的には「なくてもよかったかな」と…。
2曲目は「クリスマスなんて!」。アップ・テンポなリズムとE.Guitarのサウンドが魅力的な曲。間奏で「ジングル・ベル」のワン・フレーズを引用したりブラスも入ったりして、明るく賑やかでオープニングにふさわしい出来です。歌詞はクリスマスを恨めしく思うという、このアルバムの主題をそのまま表した内容です。
3曲目は「Realize」で、私は一番好きな曲です。終始、同じリズム・パターンが続いて、弾けるような打楽器の音が聴いていて実に気持が良いのです。MDの威力を最も感じたのはこの曲でした。
4曲目はこのアルバムが発売された前月に出たシングル「3年過ぎた頃には」。Bell Tuneというバージョンで、シングルとは若干音が異なります(そんなには違いません)。秋から冬にかけての季節にぴったりな音の仕上がりです。アレンジは西脇辰弥です。
5曲目の「Party is over」は、地味ながら実は一番出来が良いのではないかと思ってしまいます。「祭りのあと」みたいなちょっと寂しげな感じをクリスマス・バージョンにしたような曲です。間奏のA.Guitarの入れ方とか、ハミングで終わるところとか、岩本さんは演出上手、引き出し多数。
ラスト6曲目は「電話するね」。アレンジは大村雅朗です。サビのアレンジが竹内まりやの「シングル・アゲイン」と似ていると思うのは私だけでしょうか。
岩本正樹のアレンジを聴いていると、彼は山下達郎のファンなのではないかと思ってしまうんですよね。音の作りとか、小細工の入れ方とか、こだわっている部分に共通点が多い気がするのです。私の妄想かもしれませんけど。とにかく、どちらも素晴らしいですし、どちらも好きです。
当然のことながら、このアルバムは廃盤です。こんなに魅力を書いたのですが、中古市場の価格を調べたら1円でした。今の季節にぴったりですので、興味のある方は聴いてみて下さい。1円ですから。
それにしても、今どき「Working on Xmas Day」を語っているサイトは他にないだろうな。
<お知らせ>
最近、高橋由美子さんのブログがOPENしたそうなので、FAVORITESにリンクを追加しました。このページの右側のリンクから飛べますので、ご利用下さい。
| Permalink
|
| TrackBack (2)
November 24, 2006

I knew 2 songs which are “It's All In The Game” and “Sincerely” in this album, as Tatsuro Yamashita who is a Japanese famous musician sings them in his albums. I Love music of Barry Manilow and Tatsuro Yamashita, and I feel they have something in common. For example, Tatsuro Yamashita sings “It's All In The Game” in his album “SEASON'S GREETINGS”, and there are warmth and love for music too much. When I listened to Barry's “It's All In The Game” at the first time, I felt the same sensation as Tatsuro's.
I think that Japanese people feel a sence of closeness to “THE GREATEST SONGS OF THE FIFTIES” as songs have nostalgia. The songs in this album match Japanese rural scenery well, I get such an impression especially to “Are You Lonesome Tonight ?”.
This album is fulled with Barry's tenderness.
| Permalink
|
| TrackBack (1)
November 23, 2006

告白 by 竹内まりや
このCDのカタチ、懐かしくありませんか。最近はシングルでも16cmCDで発売されますから、8cmCDなんてあんまり見なくなりましたよね。8cmCDが出たばかりの頃はプレーヤーがそれに対応していなかったですから、16cmサイズに合わせるためのアダプターがあって、それにCDをハメ込んでからプレーヤーに入れたものです。ちなみに私が初めて買ったCDシングルはTHE ALFEEの「WEEKEND SHUFFLE」でした。
さて、このCDで紹介したいのは「告白」ではなくて、そのカップリングの「It Hurts To Be Sixteen」です。原曲はアンドレア・キャロルという人が歌った1963年の作品だそうです。「なみだの16才」という日本語タイトルがついている通り、大人でもないし子供でもないという中途半端な年頃の女の子の切ない心情を歌った曲なんですけど、そうはいっても「若いんだしどうにでもなるよ」という「明るさと希望」の部分は曲調で表していて、そっちの方が詞の切なさにちょっと勝っているという微妙な感じがとても良い作品です。
この曲を聴いていると、日曜日の晴れた午後のような「のんびり」した感じがするのですが、私はそういう曲が大好きなのです。ゆったりとしたリズム、パーカッションの音、夫婦のバッキング・ボーカルがそんな雰囲気を上手く作っています。山下達郎がアルバム「アルチザン」でカヴァーしているヤング・ラスカルズの「Groovin'」と姉妹品にしたいくらいです。この曲の歌詞にはモロに「日曜日の午後」という言葉が出てくるんですけどね。
この曲は2003年にリリースされたカヴァー・アルバム「Longtime Favorites」にも収録されていますが、こちらに入っているバージョンはリミックスされており、聞き比べると音像がかなり変質していて、ちょっと内にこもったような感じになっています。なので私が魅力を感じた「開放感」が欠けてしまっているので、ここに書いたような印象とはちょっと違います。ですから、1990年に発売されたシングル版は貴重です。
しかし、この「Longtime Favorites」が発売されたお陰で、「It Hurts To Be Sixteen」がようやくカラオケのリストに載るようになりました。10年くらいずっと待ってたというか、絶対カラオケにはならないと諦めていたので、その点は良かったなーと思っています。初めて見つけたときは「うわーっ」と思いましたが、今ではカラオケに行くと当然のように歌っております。
| Permalink
|
| TrackBack (0)

MADAME BOVARY by Miklos Rozsa
ミクロスの「マダム・ボバリー」の曲は、フィギュアスケート2005-2006年シーズンで恩田美栄選手がショート・プログラムで使用しました。とても素敵な曲だったのでCDを海外から取り寄せたのですが、入手に1か月以上かかってしまい、CDが届いた頃にはスケートのシーズンも終わりかけていて、ここで紹介するタイミングを逸してしまいました。でも、せっかくなので簡単に紹介したいと思います。
届いたCDを聴いたところ、大変音源が古く、恩田選手が滑っているときにかかっている曲はこれとは別の人が演奏しているものであることがわかりました。このアルバムは「ボバリー夫人」という映画のサウンド・トラックで、1949に作曲されたそうです。ストリングスを中心としたオーケストラ・サウンドで、音声はモノラルなものですから、西洋の古い街並みの中にタイム・スリップしたような気分に酔いそうですが、私は映画を見たわけではないのでアルバム中盤までくると飽きてしまいます。不思議なのは、聴いていて時々日本の時代劇のような雰囲気を感じるときがあるのです。それはつまり、時代劇映画(またはドラマ)での劇中の音楽と通じるものがあるということなのでしょう。
音楽そのものより、昔の雰囲気を楽しむ1枚。国内盤も出ていないくらいですから、かなりマニアックです。あまりお薦めはしません。恩田選手が使用しているバージョンを聴きたい人は別のCDを探しましょう。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 21, 2006
昨シーズン、私はここに「フィギュアスケートの音楽」という記事を書いたのですが、最近になってアクセス数が急増しています。それは、2006年シーズンの音楽に関する記事を探している方が検索サイトからアクセスしてこられたのだと思うのですが、私の記事はあいにく2005年シーズンに関するものなのです。
今季のグランプリシリーズも、アメリカ大会に始まり、カナダ、中国、フランスと4大会が終わりました。日本人選手の顔もひと通り見終わったところですし、「フィギュアスケートの音楽2006」も既にアップしていてもよい頃ではあるのですが、それは簡単に書けないのです。毎度のことですが、選手のホームページには音楽に関する情報があまり詳しく載っていないので、少ない手掛かりを元に自力でCDを集め、そして全部を聴いてどの部分が競技に使用されているかを確認し、それから初めて記事を書くのです。中にはせっかく買ったのにお目当ての曲が入っていなくて無駄になったものも…。しかし、それではいつまで経っても2006が書けないので、今年は小出しにアップしていきたいと思います。
今シーズンの使用曲の中で、私が一番注目したのは浅田姉妹です。誰が曲を選ぶのかは知りませんが、昨年に続いて非常に印象度の高い曲を選んだと思います。
浅田舞
SP 「Oblivion」 / Lucia Micarelli
「Libertango」 / Bond
FP 「白鳥の湖」より第2幕第13番
まずは舞ちゃんですが、SPは大人っぽさを意識した2曲の組み合わせです。Lucia Micarelliは若手女性バイオリニスト、Bondは4人組のセクシー・ストリングス・ユニットです。私はどちらも知りませんでしたが、この組み合わせはなかなか浮かばないと思いました。前半はしっとりと、後半は激しくと、転調のタイミングも非常に良いですね。両曲ともに収録されている元のアルバムはどんな作品かわかりませんが、舞選手の演技で使われている曲に関しては非常に魅力的です。特にBondの方はアルバムごと聴いてみたいです。2ndアルバム「Shine」に収録されているので、もし聴いたらここで紹介したいと思います。FPは「白鳥の湖」で、これは昨年のSP「ペールギュントの朝」の延長線上とでも言うべき、爽やか路線ですね。ピアノ伴奏にバイオリンがメロディーを奏でる、明るくて軽快で可愛らしい曲です。これも「白鳥の湖」の「ここをもってくるかー」と思わず唸ってしまう渋い選曲だと思いました。「白鳥の湖」のCDも、全曲入っているものと抜粋したものとがあるので、買う方は要注意です。
浅田真央
SP 「ノクターン」
FP 「チャルダッシュ」 / Tasmin Little & John Lenehan
真央ちゃんのSPは、フィギュアの曲としてはあまり面白くないショパンの「ノクターン」。舞ちゃん同様、大人っぽさを意識した選曲だと思いますが、単調なので演技が難しいのではないかと思います。でも、さすがは真央ちゃんで、無難にこなしています。印象的なのはFPの「チャルダッシュ」です。Johannes Brahmsのアルバム「Tchaikovskiana」というアルバムに入っているそうですが、バイオリンが奏でるこの曲のメロディーは、一度聴いたら頭から離れないほど強く印象に残りました。同じメロディーで早くなったりゆっくりになったりして、フィギュアスケートの構成にハマる曲です。
今回紹介したアルバムは普通に買えますのでAmazon等で探してみて下さい。
さて、今シーズンのこれまでの大会を見てきて注目すべきは、やはり何といっても安藤美姫選手でしょう。初戦のアメリカ大会でいきなり優勝、フランス大会でも2位で早々にファイナル出場を決めましたね。ジャンプが安定したことが大きいのでしょうが、私が見ていて思ったのが、ジャンプ前後の体勢がとても綺麗になったということです。特にジャンプ前の体勢がゆったりしていて形も大変綺麗なので、跳ぶ前から「これなら大丈夫だな」という安心感があります。フランス大会のFPでは転倒がありましたが、それでも昨年のような大崩れはしなかったので、ファイナルでも期待してよいのではないでしょうか。美姫選手、是非、頑張って下さい。
続きはまた後日。
フィギュアスケートの音楽2006 その2 ~ ボンド「シャイン」
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 15, 2006
先週、車に乗ろうと思ったらキーレスエントリーが反応せず、エンジンもかからない状態になっていました。どうやらバッテリーが切れてしまったようで、車内で原因を調べたところ室内灯を消し忘れていました。
こんなときはJAFを呼ぶのが定番ですが、私はJAFに加入していません。なぜかというと、保険会社のロードサービスでJAFと同じようなことをやってくれるからなのです。ちなみに私は三井住友海上の自動車保険に加入しているのですが、特約等を付すことなくロードサービスを受けられます。
サービスは24時間体制なのですが、その日はやめて翌日の日中にロードサービスを呼んでみました。すると、わずから15分程度でメンテナンスの人が自宅まで来てくれて、すぐに復旧してくれたのです。さらに、その後の注意事項も親切丁寧に教えてくれました。しかも、私の車は日産車なのですが、来てくれた人が日産系の修理工場の人だったのです(たまたまかもしれないけど…)。作業後はコールセンターから作業員がちゃんと着いたか確認の電話も入り、至れり尽くせりのサービスでした。もちろん、ロードサービスを呼んだからといって、保険料の等級が変わることはありません。三井住友海上さんのおかげで、その後、通常通りに車に乗れています。ありがとう、三井住友海上さん。入っててよかった、三井住友海上さん。
そんなわけで、バッテリーが一度カラになってしまったため、今週は小まめに車に乗ることにしました。その一環で今日は夜の東京の風景を撮りに行ってきたのですが、ドライブにもっていった坂本龍一のCD「BTTB」の紹介とあわせてご案内いたします。
以前から「車のバックミラーに映る夜の東京タワー」というのを写真に撮ってみたかったので、今日はそれにチャレンジです。まずは港区海岸から浜松町に向かうところで運転席から見た東京タワーを一枚撮ってみました。ハンドル、インパネ越しに東京タワーというのがポイントです。

坂本龍一の「ウラBTTB」は大ヒットしたので持っている方も多いと思いますが、その前に「BTTB」というアルバムが先に出ていることは、ファン以外の人はあまり知らないのではないでしょうか。「ウラBTTB」はもちろん素晴らしい曲が集まっているのですが、私は元祖BTTBである「BTTB」の方が好きなんです。
「ウラBTTB」は4曲入りのミニ・アルバムですが、「BTTB」は14曲入りのフル・アルバムで、ピアノ・ソロ中心で構成されています。涼しげな感じ、寂しげな感じは全体に秋をイメージさせ、曲の雰囲気はサティを思わせます。なので、毎年この時期になるとよく聴くんです。1曲目「opus」はこのアルバムの空気を代表したような曲でとても上品です。私はこの曲が一番好きです。上品さでいうと3曲目「lorenz and watson」も負けていません。枯葉が木から舞い降りてくる様子が目に浮かんできます。風景がそのままピアノの音になった、そんな感じがします。しかも、それがあまりに自然なのです。そこが教授の凄いところですね。
さて、車は赤羽橋の交差点で赤信号のため停車しました。右を向くと東京タワーまでの見通しがとても良かったので、信号が変わる前に一枚。

バックミラーに映る東京タワーを撮るには、東京タワーを背にしなければなりません。なので、外苑東通りを六本木方向へ進みました。まずは飯倉片町の手前で車から降りて一枚。

そして、六本木交差点に下っていく手前あたりでバックミラーに映る東京タワーを撮影。何枚か撮ったのですが、暗いのでなかなか上手くいかず、そんな中でもベストの一枚を掲載します。夜中に車内から写真を撮っていたので、通りがかった人には探偵か何かと思われていたんじゃないかな…。妖しい、オレ。あ、手も映ってる。

9曲目「chanson」。明るい感じ、寂しげな感じ、シリアスな感じと、刻一刻と表情を変えていきます。それが、秋の人の心の表情なのでしょうか。14曲目の「aqua」は、何だかどこかで聴いたような親しみのあるメロディー。教授にはそういう作品が多いのですが、それだけ人の心にすーっと自然に入ってくるということなんです。自然に感じるメロディーというのは簡単に作れるのではないかと錯覚しがちなのですが、それは全く逆で、凡人には決してできないことなのだと私は思います。
14曲を聴き終わった頃、私は家路に向かって昭和通りの東銀座あたりを日本橋方向へ走行していました。私のイメージでは、「BTTB」は都会よりも鎌倉みたいな自然のあるところの方が似合うと思うので、今度は湘南あたりで夜に聴いてみたいです。

| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 10, 2006
私がマーティン・デニーの「QUIET VILLAGE」に出会ったのは、確か15年近く前のことだと思います。その頃、FMで流れていた「FIRECRACKER」(YMOもカヴァーしている曲)という曲の特異な音楽性に興味を惹かれ、その曲を収録したこのアルバムに辿りついたというわけです。当時はインターネットもありませんでしたから、大型CDショップに置いてあるCDカタログ(辞書みたいに太くて字が細かい本)でマーティン・デニーのアルバムを探したのを覚えています。
かなりマニアックな作品だと思っていたのですが、CDは意外にも在庫ですぐに見つかりました。確か、イージーリスニングのコーナーにあったように記憶しています。音楽性の説明が非常に難しいのですが、現代でいうところの「環境音楽」あるいは「リゾート音楽」みたいなものです。「環境音楽」というととても幅が広いのですが、その分野の走りというか先駆者にあたる人がこのマーティン・デニーだそうです。
アルバムを聴いていると、鳥や動物の効果音が全般で活躍していて、何だか島の中を探検しているような気分になります。演奏は旋律が主にピアノ、あとはパーカッション、マリンバ、ベースなどが入っています。ジャングル・サウンドに清涼感が加わって、全般にリゾートチックな香りが漂っています。それも現代でいうところのリゾートチックというよりは、もっと原型に近い感じの雰囲気で、曲によってはジャズを彷彿とさせるものもあります。さらに、エキゾチックなエッセンスもブレンドされており、大変独自性の強い音楽性を作り出しています。
驚いたことに、この作品は1959年に発表されたものなのです。50年近くも前に、リゾート音楽の原型になるものが、こんなに洗練された形として出来上がっていたんですね。現在、このCDが未だに普通に売っていることからしても、価値が高く、そして色褪せない作品であるということが言えると思います。まあ、そんな堅苦しい説明は抜きにしても、楽しい音楽なので是非一度聴いてみて下さい。

| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 09, 2006
昨日、菊池桃子の曲を取り上げたついでで、今日はそれが収録されているアルバムの紹介です。
「ADVENTURE」は私が中学3年生のときに発売された菊池桃子の3rdアルバムです。私がこのアルバムを初めて聴いたのは87年ですが、1年くらい聴いたあとで、その後中古CD屋に売却してしまいました。正直なところ、歌が上手いわけでもないし、アイドル歌手として人気も落ち目でしたので、持っている価値はないと判断したんです。
基本的に私は歌謡曲を聴いて育ったので、その頃は単純に「メロディー趣向」でした。「好きなメロディー」イコール「好きな音楽」だったんですね。なので、メロディーに飽きたらそれで終わりという感覚もありました。しかし、18歳を過ぎて山下達郎を聴くようになってからは、「演奏」にも深い興味を抱くようになり、リズム音とメロディーの両面から音楽を捉えるようになりました。
2~3年前のことです。理由はよく覚えていないのですが、なぜか「ADVENTURE」を再び聴いてみたくなったんです。どんな曲が入っていたかもほとんど忘れていましたが、「なんか演奏が気になる」と思ったんです。あいにくCDは既に廃盤でしたので、オークションで中古品を落札しました。売却して以来15年ぶりくらいの買い戻しです。CDが届くと、懐かしさを味わおうという軽い気持でステレオでCDを再生しました。パソコンでインターネットをやりながら、気楽に聞き流していたのですが、暫くすると、私は異変に気が付きました。
「妙にドラムの音の抜けが良いな」
私はパソコンを中断し、CDの歌詞カードに目をやりました。すると、そこには演奏者として山下達郎のDrumsを担当している「青山純」の名前がありました。それどころか、今剛、松原正樹、倉田信雄、浜口茂外也、斉藤ノブ、数原晋といった一流スタジオ・ミュージシャンの名前がズラーっと並んでいたのです。
「こ、これは…!!!!」
さらに、極めつけにコーラスで国分友里恵も参加しているのです。私は全身に電気が走ったような感覚に襲われました。
「自分は高校時代にこんな凄いアルバムを聴いていたのか…。」
それ以来、「ADVENTURE」は今でも私の愛聴盤です。そういえば、私が売却したCDは今でも誰かに大事にされているのでしょうか。
以上のようなメンバーが揃っているので演奏は当然素晴らしいのですが、それを生かす林哲司のアレンジが見事です。1曲目は短いインストなので、実質的には2曲目が頭なのですが、切れ目なく2曲目が始まるので、何だかライブを思わせる演出です。2曲目はアルバムのタイトル曲ですが、その名の通り、冒険の始まりを感じさせてくれる雰囲気です。Drums&BassとGuitar、Chorusをずっと耳で追っているとそれだけで感動します。間奏にはGuitarのソロもあり、詞、曲、演奏、アレンジが一体となって総攻撃を仕掛けてきます。シングル「もう逢えないかもしれない」などを経てレコードでいうA面の最後は「NIGHT CRUISING」。Drums&Bassのリズム・パターンが前面でリードしていきます。このアルバムで一番サウンドががっちりした曲ですが、それでいて月夜の夜をイメージさせます。B面の1曲目は昨日取り上げた「雨のリアライズ」。流れるようなGuitarの音が雨の風景を浮かび上がらせます。7~9曲目はアレンジの独壇場。それでいて演奏者の存在も大事にされていて、各パートがプレイの魅力をいかんなく発揮しています。「とにかく聴いてちょうだい」の世界です。そして、最後はやはりスローなナンバー(「TOMORROW」)で締めています。
いかにも80年代のポップスらしい作品ですが、質の高さは申し分ありません。10曲を聴いて振り返ってみると、やはり土台となるリズムに一番重点が置かれていて、それを固めた上でアレンジや他の演奏といった多彩な要素を繰り広げていると思いました。やはり優秀な人は基本の部分をしっかり押さえているということですね。

| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 08, 2006
雨の日の風景というのは、時に人の心の中を映し出した絵のように思えます。今日はそんな風景をテーマにした音楽について取り上げてみました。
私が初めて「いいな」と思った雨の曲は、アルフィーの「雨」。元々は1stアルバム「TIME AND TIDE」(1979年)に収められていたのですが、83年のアルバム「PAGE ONE」に入っているリテイクされたバージョンの方が出来はよいと思います。静寂の中に響く少し寂しげなサックスのソロで始まるこの曲は、雨の音に誘われひとり回想にふける夜の様子を歌ったもので、高見沢俊彦がVocalです。この曲を聴いたのは確か中3のときだったと思いますが、静かでお洒落な雰囲気にひかれた記憶があります。
続いて紹介するのは、アルフィーの「雨」とほぼ同時期に聴いていた菊池桃子の「雨のリアライズ」。この曲はアルバム「ADVENTURE」(1986年)に収録されていますが、このアルバムは林哲司プロデュースによる超秀作です(アルバムについては改めて取り上げるつもりです)。ゆったりとした曲調を、抜けが良くて芯のある青山純のDrumsがしっかり支えています。その質の高さは、終始Drumsの音を追いかけているだけでも満足できるほどです。この曲の舞台は雨の日中で、ちょっぴり切ない女の子の心情と雨の日の風景が重なっています。とにかく、一度、オケを聴いてもらいたい一曲です。
山下達郎では、やはり「Rainy Day」でしょう。アルバム「RIDE ON TIME」(1980年)に収録されています。雨の日の風景をきっかけに過去を思い出す様子はアルフィーの「雨」に通じるものがありますが、こちら(Rainy Day)の方がより情熱的です。言葉数の少ない歌詞が聴き手にイマジネーションを膨らませ、それによって詞の重み、深みが増しています。さすが吉田美奈子(作詞)ですね。
私が知っている「雨」をテーマにした曲は他にもたくさんあり、家のCDをあさればもっと出てくると思いますが、今回取り上げた3曲は私にとって他よりも際立って印象深いものです。嵐のような激しい雨や、明るい雰囲気の楽しい雨の曲もありますが、やはり「雨の風景」と「切ない心情」を重ねた作品が良いのでしょうね。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 06, 2006

先月の初め、車でラジオ「ゴッドアフタヌーン アッコのいいかげんに1000回」(ニッポン放送/毎週土曜日AM11:00~)を聞いていたところ、和田アキ子の新譜から「LET'S DANCE BABY」が紹介され曲が流れました。何も考えず流れてくる曲を聴いていたのですが、歌い出しのところでその曲が山下達郎の「LET'S DANCE BABY」ということに気付き、思わず「おーっ」と心で叫んでしまいました。
「和田アキコが山下達郎?」「なんでこの曲?」「これってあり?」「意外に合うぞ!」等など、私は様々な思いを巡らせましたが、「和田アキコ sings 山下達郎」に対する私の素直な感想は、素晴らしく合っている、そして完全に意標を突かれたということでした。
先にこの曲が収録されているアルバムを紹介しておきますと、タイトルが「今日までそして明日から」といいます。70、80年代の日本のロック、フォークの名曲をカヴァーしたアルバムで、タイトルになっている吉田拓郎の「今日までそして明日から」も、もちろん収録されています。
私は彼女のアルバムを聴いたことがないのですが、和田アキ子といえば、やはり豊かな声量で力強く聴かせてくれるボーカルというイメージがあります。ラジオで流れていた「LET'S DANCE BABY」を聴いたときも、問答無用でストレートに心に響く気持ちよさがありました。その放送を聴いて以来、私はこのアルバムが出たら絶対に買おうと思いました。
アルバムに収録されている曲は全部で11です。私の想像では最初から最後まで押しまくってくるのかと思っていたのですが、全体的な印象は割りと抑え気味な感じがしました。私は「LET'S DANCE BABY」流れの期待をし過ぎたようですが、何度も聴いているうちに、「春夏秋冬」のような抑え気味ながらも一本筋の通ったボーカルに段々ひかれていきました。
しかし、私は「和田アキ子 sings 山下達郎」の衝撃が強くて、どうしても「LET'S DANCE BABY」ばかり聴いてしまいます。今までどうして気付かなかったんだろうと思うくらい、この二人のボーカルの特徴は似ています。アルバム「GO AHEAD!」に収録されている山下達郎の「LET'S DANCE BABY」はとても優しいボーカルなんですけど、最近のライブでは終盤の盛り上がっていくところで必ず歌われるので、そのボーカルはアルバムより勢いがあります。ライブ版は「JOY」に収録されていますが、和田アキ子の「LET'S DANCE BABY」はそちらに近いと思います。和田アキ子も山下達郎も、「あいうえお」の発音が「はひふへほ」に近いんですね(実際はちゃんと「あいうえお」と聞こえます)。私が思うに、これは丁寧かつ力強く歌い上げると結果そうなるのではないでしょうか。特に山下達郎の場合は歌詞の言葉数が少ないので、一音一音の間を埋める音がそのように聞こえるような気がします。このような歌い方は力強さと声量がある人でないと格好悪くなってしまうでしょうから、和田アキ子は山下達郎のカヴァーをする最適任者かもしれません。なので、山下達郎のカヴァーアルバムなんて作ってもらえると嬉しいんですけどね。
ちなみに、「今日までそして明日から」は10月25日に発売されましたが、私は入手に少々苦労しました。錦糸町で2~3件のCDショップを回ったのですが、置いていませんでした。結局、Amazonで買ったのですが、大型店でなくても和田アキ子の新譜くらい入荷して欲しいですね。
Amazonで買う方はこちらへどうぞ。
リンク
| Permalink
|
| TrackBack (0)
November 04, 2006

先週、完全限定生産のキャンディーズのDVDが発売されました。大半のネット通販のサイトでは、発売1か月前の段階で売り切れの状態でした。Amazonだけは特典のマウス・パッドがつかないせいか未だ在庫があるようです。私は幸い楽天ブックスで売り切れ直前に買うことができました。早速、中身を紹介します。
今まで、キャンディーズのDVDはファイナルコンサートを収録した「CANDIES FOREVER」くらいしかなかったので、品物が家に届くのがとても楽しみでした。DISCは4枚あって、うち3枚は会場コンサートの模様を収録したものなんですが、「よくこんな映像が残っていたなー」と驚いてしまいました。どれも普通のホールで行われたライブの映像でしたが、これがあるのなら国技館のキャンディーズ・カーニバルのⅠとⅡも残っていそうですね。世に出すタイミングを計っているのでしょうか。私はⅠもⅡもレコードで音だけ聴きましたが、歌も演奏も躍動感に溢れていて、是非一度映像を見てみたいとずっと思っているのです。
ちなみに、キャンディーズが解散したのは私が小学校に上がってすぐのことですから、キャンディーズの良さが分かってファンになったのはここ10年くらいの話なんです。最近、昔のバラエティ番組がDVD化されたり、「夜ヒット」等の歌番組がCSで再放送されたりして、遠い記憶の中の存在だったはずのキャンディーズがとても身近な存在に感じられるようになりました。それが良いことなのか悪いことなのか、自分でもたまに考えてしまうんですけどね。たまに懐かしむのは良いと思うんですけど、もっと現在の文化に目を向けなければいけない気もしてしまうのです。
話を戻しますが、このDVDはキャンディーズが活躍していた頃の日常的な活動を収録していますので、毎週見ているテレビ番組を見るような感覚で気楽に楽しめます。当時のライブの資料を見ると、ステージではよくカヴァーも数多く披露していたそうですが、その辺もこのDVDでは楽しめてしまいます。そして、もちろん演奏は全てMMPによる生演奏ですから、耳の肥えた音楽ファンにはたまりませんね。
そういえば、コンサートの観客はずっと座っていましたが、昨今のアイドルのコンサートでは見ない光景ですね。それは、単なるアイドルではなく高い音楽性を伴ったアーチストと、それを理解して見に来ている観客の姿でした。
DVDは4枚もあるので、暫く楽しめそうです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
September 15, 2006
昨日、仲間とカラオケに行ったのですが、リクエストに応えて久しぶりに松浦亜弥の曲を歌いました。
最近はあまり新譜が出ないので、CDを聴いたりDVDを見たりすることがめっきり減っていたのですが、改めて「良い曲がたくさんあるなー」と思ってしまいました。私が彼女のファンになったのは2003年初頭なんですが、最初は私ではなく会社の同僚が彼女のファンでした。その同僚のために、BSで放送されていたコンサートを録画してあげたり、代わりにアルバムを借りてきてあげたりしているうちに、自分がハマってしまったのです。
最初は「若いのに随分難しい曲を歌ってるなー」という印象で、確か「LOVE涙色」を聴いてそう思いました。一番凄いと思ったのは、1stシングルのカップリング「待ち合わせ」をライブ(DVD)で聴いたときです。変則なリズムにファルセットが組み合わさって、さらには後半に転調までしてしまうという嫌がらせのような曲にもかかわらず、彼女はそれをステージで難なく歌いこなしていたのです。このときは確か未だ15歳くらいだったと思いますが、多少の声の上ずりはあったものの、その歌いこなしは既にプロでした。
彼女の曲の大半は、ご存知の通りつんくが作っています。メロディーにはそれほど(歌謡曲全盛期のような)劇的な印象はないのですが、それでいて「待ち合わせ」のようなトラップが随所に仕掛けられているので、相当な歌唱力があって初めて「普通」程度に思ってもらえるのです。逆に言うと、ちょっと下手なところを見せると全体がボロボロになってしまう、それほど難しいものだと思います。そんな曲をデビューしたばかりのアイドル歌手に歌わせてしまうわけですから、つんくの松浦亜弥に対する信頼度は初めから100%だったのでしょう。
1stアルバムはそんな曲が十数曲入っているわけなんですが、聴けば分かりますが、初めから完成されています。もちろん、声にしても歌い方にしても「若いな」と思わせるところは当然あるのですが、歌の根幹の部分は最新の作品と比べても遜色がないといっていいでしょう。ただ上手いだけでなく、表現力によって曲を自分のものにしてしまうことができるところが一流です。野球でいえば巨人の桑田投手のような感じがします。
1stアルバムで一番好きなのは「私のすごい方法」という曲です。ミディアム・テンポで、一貫したシンプルなリズム・パターンにちょっと切ないメロディーが乗って、ちょっとリゾートチックな味付けもされたお洒落な作品です。この曲は2002年のステージでしか歌われていないと思いますが、大人になったあややが歌う「私のすごい方法」も聴いてみたいですね。
歌唱力と並んで素晴らしいと思うのが、ステージ・パフォーマンスです。彼女のステージの演奏は残念ながら生演奏ではありません。そのため、サンプラザであればステージと観客が1対2,000になるわけです。これは相当なプレッシャーだと思うのですが、そんなことお構いなしにホール全体を自分の色に染めてしまいます。ステージでは毎回1度は歌詞を忘れたり間違えたりするのですが、それを「お決まり」にしてしまって観客を沸かせ、逆に何もなかったらつまらないと思わせてしまうあたりは、10代ではなかなかできることではありません。ステージに立つために生まれてきたと思いたくなるくらいですね。
さて、そんな彼女も2004年1月以来、オリジナル・アルバムが出ていません。なんだか、高橋由美子みたいに力がありながら衰退していくような予感もなきにしもあらずなんですが…。この続きはまた書きたいと思いますので、今回はこれにて。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
August 20, 2006
最近、自分の好きなアーチストの動向を追いかけるということをほとんどしなくなりました。なので、知らない間にライブが行われていたとか、テレビに出演していたなどということが増えています。ダンス☆マンもそんなアーチストの一組なんですけど、昨日、1年半ぶりにライブへ行ってきました。
以前はダンス☆マンのファンクラブに入っていたのですが、いつからか更新手続をしなくなったので、情報がこなくなってダンス☆マンの存在自体も半分忘れていました(許して!)。HPで調べたら、1年前にもライブが行われていたのです。知りませんでした。
私がダンス☆マンを知ったのは2000年の秋です。アルバム「MIRRORBALLISM 3」が発売された頃にテレビ出演していたダンス☆マンを見て、一目惚れみたいに彼の音楽性に惹きつけられました。それからCDを集め始めて、翌2001年7月には赤坂BRITZで初めてライブに参戦しました。さらに12月25日には六本木ベルファーレで行われた「X'mas TOUR 2001 with RAY PARKER Jr.」にも行きライブ常連客化、そして2002年にはライブで名古屋遠征を果たしました。
今回は偶然HPで情報を見つけて行くことになったのですが、本当に行って良かったと思いました。実は会場(横浜)が遠いのであまり行く気はありませんでしたが、友人が「行こう」と言ってくれたので横浜まで足を延ばすことにしたのです。多分、今日のライブに参加していなかったら、ダンス☆マンの素晴らしさを忘れてフェード・アウトしてしまっていたことでしょう。
ダンス☆マンは、洋楽の歌詞の音を日本語に置き換えてカヴァーしています(いわゆる「空耳」方式)。その日本語詞が笑いを誘い、しかも皆が日常生活の中で思っていながらも特に口にしないこと(つまり半分どうでもいいこと)を取り上げているので、そのことがさらに可笑しさを増幅させるのです。隙間産業的なセンスの良さを感じます。そんな、一見コミック・バンドと思われがちな特徴を持ちながらも、ダンス☆マンとそのバックのミュージシャン達の演奏は素晴らしく、各パートが生き生きとした音色を聴かせてくれます。個人的にはコーラスのO.L.が非常に好きで、CD等では「ハスキーボイスが魅力」と紹介されていますが、私は「接吻のテーマ」や「英語を使って話したい」で聴かせてくれるような美しい高音に魅力を感じます。国分友里恵と並んで私の好きな女性コーラスのひとりです。
ライブで楽しいのが踊ることです。ライブではコーラスの振りに合わせて観客もそれを真似するのですが、この振りが簡単ながらも内容が凝っていて実に楽しいのです。例えば、「接吻のテーマ」では「唇」という言葉が何度も出てくるので、いかりや長介のポーズとドリフのヒゲダンス等を組み合わせた振り付けになっています。そんな歌詞の内容に合わせた振りが各曲に付けられているので、ライブでは曲を聴くだけでなく、コーラスの振り付けを見たり、自分で踊ったりというたくさんの楽しみがあります。
昨日は忘れかけていたダンス☆マンの楽しさを思い出すことができました。次回は12月に亀有でライブがあるそうなので、絶対に行きたいと思います。
赤レンガでのダンス☆マンのライブに行ったのは2回目ですが、ここは終演後に食事をしたりお酒を飲んだりできる気の利いた店があまりありません。周りも官庁街なので、夜に営業しているような飲食店は見当たりませんでした。やはり関東のライブは東京でやって欲しいですね…。ちなみに、昨日のライブでダンス☆マンが「次回は亀有でやります」と言ったら、観客の一部からは笑いがおきました。ライブ(しかもクリスマス)と亀有、私もイメージが沸きません。
<セット・リスト>
ダンスマンのテーマ
ヘンなあだ名はイヤ
釣りしよう!ほら、サオ振ろう!
MC
ワンBOXのオーナー
漢字読めるけど書けない
"ドーム3コ分"ってどのくらい?
MC
「ゴメン」言いづらい
いつもゴールデンかラブラドール
MC
未発表曲
ニセダンスマン
未発表曲
BOMBER
よくある名字「斉藤」
ミルク好き
バスタオル舞うお風呂
メンバー紹介(グッと耐える)
ダンス部 部長南原
(EC)
メンバー紹介
MC
背の高いヤツはジャマ
接吻のテーマ
<出演>ダンス☆マン&ザ・バンドマン
DANCE☆MAN
STAGE CHAKKA MAN
HYUHYU
JUMP MAN
YOGA FIRE
WATA-BOO
DJ. SABURO
O.L.
ANNIE
| Permalink
|
| TrackBack (0)
August 01, 2006
先週、友人に角松敏生の新譜「Prayer」を貰いました。家でじっと構えて聴くのもなんか違う気がしたので、車で聴こうと思い、都内をひと回りしてさきほど帰ってきました。
近年の作品では「Summer 4 Rhythm」が一番好きなので、新譜が出るとそれと比べてしまうのですが、果たして今回はどうでしょうか。「Summer 4 Rhythm」はコンセプトに企画物的な要素があるので、「それが一番良い」と言ってしまうと、ファンの方からすると「それは違うよ」と突っ込まれそうですが、私はそれほど入れ込んで聴いているわけではないので、そういう人からすると聴きやすい作品なのです。
先にひとことで感想を言ってしまうと、「角松敏生定例会」でした。人によってアルバムの出し方というのはいろいろあると思うのですが、最近の角松さんの場合、周期的に出すことを前提に、その時点での角松敏生の音楽をファンの人に発表しているように思えます。彼ほど実績がある人だと、一見、周囲のことは気にせず自分のペースで活動しているようですが、実はファンに優しく、とても律儀なんじゃないかと私は思います。なので、前々作と前作、前作と今作というのを線で結ぶとなだらかな曲線になる気がします(昔は凍結とか、急に線が消えたりしましたが…)。人によっては毎回違ったテーマというか、色があって、それが完成されたときに出すっていうスタイルもありますが、最近の角松さんの場合はそれとは違うと思います。スタイルはいろいろあっていいし、私は発表会スタイルは好きですね。
さて、中身ですが、先に述べたように、定例会であり発表会なので、目の前にお客さんがいるっていう意識がすごく伝わってきます。1枚通して聴くと、まるでライブを1本観たようです。いきなりインストから始まってしまうのも正にライブっぽい演出で、それ自体は「もうわかってるよ」という感じなのですが、そのサウンドを耳にしていると、これから神秘の世界へ連れてゆくのか、はたまたリゾートチックの世界へ連れてゆくのかと、無意識のうちに惹きこまれていきました。しかし、インストが明けて実質の1曲目が始まってみると、コテコテの角松ビート。でも、「それを待っていたんだ」と思わずにやけてしまい、ギターのリフレインをずっと耳で追ってご機嫌になってくると、すかさず2曲目が始まりました。なんか「Summer 4 Rhythm」でも似たような曲あったなーなんて一瞬思ったのですが、次の瞬間にはリズムに乗っている自分がいました。この曲もギターに耳にいってしまうのですが、ギターはこのアルバムのサウンドの要。今回の日直みたいなもんですね。
まあ、そんな感じで続いていき、本編最後は「Smile」で締めるのですが、終わり方が美しすぎます。さらにアンコールの位置づけと思われる13曲目はLiveの録音をもってきて、本当に綺麗にまとまっています。構成の緻密さとライブ感あふれる演奏が見事に噛み合い、ベテランの味というか、言うことなしですね。ちなみに、「Summer 4 Rhythm」ほどリゾートチックではないですけど、強く内政的というわけでもなかったです。角松敏生を聴きながらドライブというとお台場か六本木あたりが似合いそうですが、今日は王子、大塚、谷中といった下町方面に行きました。「Prayer」はそっちの方が合ってるかもしれません。
Webでアルバム紹介文を読んでいると「集大成」みたいなことが書いてありますが、確かにそうなんですけど、私は通過点、すなわち定例会'2006だと思っています。次作は来年か再来年かわかりませんけど、「こんな曲、前にもなかったっけー」と思わせるような、それでいて新しい引き出しも開けてくれる角松敏生アルバム・ライブを聞かせてくれるはずです。
アルバムを聴いてない人にとっては、何のことだかわからない内容だと思いますが、まあたまにはいいじゃないか。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
July 19, 2006
ここを開設してから、何度キャンディーズのことを書こうと思ったことか知れません。でも、思い入れが強くて、中途半端に書きたくないという気持ちから、なかなか取り上げることができませんでした。
先日、友人から「BSでキャンディーズの特集やるよ」というメールが届きました。私は喜びいっぱいの思いで録画予約のセットをして、一昨日、無事、ディスクに収めることができました。その番組は「BSエンターテインメント わが愛しのキャンディーズ」といいます。何故この時期にこのような特集が組まれたのかは分かりませんが、現在、キャンディーズの歌を映像付きで楽しめるソースは解散コンサートのDVDくらいしかないので、ファンにとっては嬉しい限りです。ありがとう、NHKさん。
特番の内容は、紅白歌合戦やその他歌番組、コンサートで歌われたシングル曲を綴りながら、彼女たちの歴史、共演者や作家のコメントを散りばめたものでした。実は、私が真剣にキャンディーズのことを調べたり歌を聴き始めたのは結構最近なんです。キャンディーズが解散したのは1978年4月で、そのとき私はまだ小学校に上がったばかりでした。なので、キャンディーズが活動していた時期は、私が幼少の頃だったのです。
解散から20年後の1998年、私はテレビでキャンディーズの特番を見ました。そのとき、キャンディーズの曲には優秀な作家やスタジオミュージシャンが多数参加していたことを知り、CDやレコードを集め始めました。それらの音源から聴こえてくるのは生き生きとした楽器の生音、そして楽しそうな歌声でした。私は人の手で作り上げられた作品の素晴らしさに心を打たれました。その後、解散コンサートのDVDを見て、私のキャンディーズに対する思い入れは決定的なものとなったのです。
私は東京生まれですが、生まれた直後から7年間は奈良県の生駒というところに住んでいました。その期間とキャンディーズの活動期間はほぼ一緒なので、私がキャンディーズのことを思い出すと、どうしても生駒の風景が一緒に甦ります。そんな自然に囲まれていた幼少の頃の記憶、それは私にとって昭和の記憶の象徴でもあるのですが、キャンディーズの歌はそんな記憶を呼び起こしてくれるのです。
最近、都電のことが気になって調べているのですが、それは、私の心の故郷が昭和にあるからだと思うのです。もっというと、昭和の記憶の中です。そこには私の原点があるはずで、自分を見失ったときにそれを正す答えもその中にあると思うのです。キャンディーズも都電も、私にとってはそんな自分の原点に導いてくれる大切な存在です。今回の特番を見ていると、懐かしい気持ちでいっぱいになり、涙が出そうなくらいでした。リアルタイムで見ていたときの記憶はあまりないのに不思議です。
キャンディーズの音源を集めていくうちに、「春一番」や「年下の男の子」といったアイドル歌手としてのヒット曲は、彼女たちの音楽活動の一面に過ぎないんだということが分かりました。ライブ音源やアルバムを聴いていると、洋楽のカヴァーやライヴを盛り上げるアップ・テンポの曲等、実に幅が広いのです。解散コンサートではEarth,Wind&Fireの「宇宙のファンタジー」も披露していますが、3人のハーモニーが実に美しく聴き応えがあります(DVDには収録されておらず、CDに入っているが廃盤)。また、キャンディーズのサウンドを支えているMMP(後のスペクトラム)の存在も忘れるわけにはいきません。コンサートはもちろん、歌番組においてもキャンディーズの演奏を担当し、勢いがあって、ストレートな生の音を楽しませてくれました。解散コンサートではホーン・セクションだけで6人の姿が見えましたが、現在では考えられない豪華な編成です。
調べれば調べるほど、キャンディーズはかわいくて、明るくて、楽しくて、素晴らしい存在だったということがわかります。1978年4月4日、「本当に私たちは幸せでした」という声を残して、キャンディーズは後楽園球場のステージ中央から泣きながら消えていきました。私はその最後の姿をDVDで見たのですが、衝撃的で暫く頭から離れませんでした。
キャンディーズ解散から今年で28年だそうです。何年経っても、私の中でキャンディーズの歌が色褪せることはありません。心の原点に導いていくれる歌なのですから。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
July 07, 2006
南野陽子の音楽作品の絶頂期は1987年から1989年であると私は思っているのですが、先に紹介した「GLOBAL」はその中心の1988年の作品で、オリジナル・アルバムでは最高傑作といえるでしょう。そこで、せっかくなので「GLOBAL」の前後の作品についても紹介しておきたいと思います。
今回紹介する「GARLAND」が発売されたのは1987年11月で、5月に発売された「BLOOM」に続いてこの年2枚目のオリジナル・アルバムになります。前作「BLOOM」は大ヒット曲「話かけたかった」を収録していたこともあり、ナンノのオリジナル・アルバムでは一番売れた作品でしたが、アルバム全体としては垢抜けない印象がありました。しかし、この「GARLAND」からは楽曲、特にメロディーの質が格段に上がり、その後も「GLOBAL」「GAUCHE」と秀作が続きました。ちなみに、タイトルの頭文字に「G」が多いのは偶然ではなく、意識してそうしていたようです。特に意味はなかったように記憶していますが。
「クリスマス」や「雪」など、冬をイメージしたタイトルや歌詞が多く、発売時期からしても半クリスマス・アルバムといってよいかもしれません。でも、年が明けて春前までは通学のときに聴いていました。サウンド面では「GLOBAL」にはかなわないとしても、メロディーの質は全アルバムで一番高いと思います。なので、シングルがたくさん含まれていると思いがちですが、実は「カナリア」(「秋のIndication」の別バージョン)1曲だけしか入っていないのです。ナンノのオリジナル・アルバムはあまりシングル曲を収録しない性格があって、「吐息でネット」「はいからさんが通る」「楽園のDoor」なんかもベスト版にしか入っていないんですよね。
<曲目>
1. 雪の花片
2. 昼休みの憂鬱
3. メルヘン・ロード
4. 神様がいない月
5. 八重歯のサンタクロース
6. 夕ぐれのロマンス達
7. カナリア
8. 真夜中のメッセージ
9. 白夜のひまわり
10. 恋人達のクリスマス
11. ひとつ前の赤い糸
こうして曲目を並べると、本当に楽曲の宝庫だと思います。アレンジは時にシンプル、またある時は大胆で、発売から18年以上が経ちましたが、言うことナシです。「懐メロ」としてでなく、冬のスタンダードとして今でも十分に楽しめる作品です。
私が特に好きなのは「白夜のひまわり」です。多分、打ち込みドラムだと思うのですが、その耳あたりが程よい刺激で気に入っています。坦々としたリズムなんですが、他の曲がメロディアスなので逆に目立ちます。このアルバムのアレンジは全曲を萩田光雄が担当していますが、引き出しの多さは見事です。「神様がいない月」のクラシカルで劇的な展開が印象的です。
以下のファンサイトを参考にさせていただきました。
http://www2.neweb.ne.jp/wd/mitubosi/yoko/
| Permalink
|
| TrackBack (0)
July 05, 2006

久しぶりの音楽ネタです。
家にある何百枚ものCDの中でも、聴いた回数の多さでは5本の指に入る入ると思います。このアルバムが発売されたのは1988年6月、私が高校2年生のときでした。南野陽子のCDを買ったのはこれが初めてだったのですが、とにかく自分の趣向にぴったり合って聴きまくったのを覚えています。
自分の趣味は基本的に現在も変わっていませんが、上品で明るい雰囲気の女性Vocalの音楽が好きです。この「GLOBAL」は、そんなエレガンス・ポップの王道を行く作品で、今聴いてもその質の高さには唸ります。当時、南野陽子はアイドルとして絶頂期でしたから、作品に人も資金も集まりやすい状況にあったと想像できます。実際、このアルバムは海外レコーディングですし、生音を基調に国内外の優秀なミュージシャンが多数参加しています。クレジットにちょっと目を通すだけでも、島村英二 (Ds)、倉田信雄(Key)、吉川忠英(A gu)、斉藤ノブ(Per)、今剛(E gu)といった名前がゴロゴロ載っているのです。しかし、作品は決して華やかさを押し付けるようなものではなく、質にこだわって丁寧に作り上げられた印象を受けます。「グローバル化」なんていう言葉がメディアによく登場するようになったのもこのアルバムが出た頃かそのあとくらいだったと思いますが、この作品を聴いていると、そんな言葉のとおり、広がりのある世界観を楽しませてくれて、大きな気持ちにさせてくれます。
このアルバムは曲のひとつひとつがとても秀逸なのですが、それでいてアルバムの流れも自然に綺麗にまとまっています。全体としてはストリングスの印象が強く残り、それがエレガントさを深めていると思います。曲調もバラエティに富んでいて、メリハリがあり、何回聴いても聴き手を飽きさせません。シングル曲は「あなたを愛したい」だけですが、どれがシングルになってもおかしくないくらいメロディーの宝庫です。実際、多数の曲がCM(富士通、ONKYOなど)で使用されました。雰囲気は8曲目の「SPLASH」に象徴されるようにリゾートチックで、さすがニューヨーク・バハマでの録音が含まれるだけあります。私も修学旅行のときにウォークマンで聴きましたが、是非外で聴きたい夏の定番です。
それにしても、このアルバムは一体何回聴いたのでしょう。買った当初は1日に2回も3回も聴いていたし、現在でもたまに聴きますから、もしかしたら1,000回超えてるかもしれません。冒頭で5本の指と書きましたが、あとはアルフィー「THE BEST SONGS」、高橋由美子「Tenderly」、山下達郎「僕の中の少年」「JOY」、そんなところでしょうか。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
March 17, 2006
河合奈保子さんのファンの方からコメントを頂戴いたしました。ありがとうございます。せっかくなので「ベスト・セレクションⅡ」も紹介します。

ⅠとⅡで晩年の作品を除くシングルはコンプリートされていると思いきや、調べてみると「愛をください」「微風(そよかぜ)のメロディー」「北駅のソリチュード」「ジェラス・トレイン」「ラヴェンダー・リップス」「涙のハリウッド」など、収録曲から漏れてしまった曲もたくさんあるのです。河合奈保子ほどメジャーな歌手の曲なら、聴けばほとんどわかるという自信があったのですが、意外に聴き覚えのない曲が多くありました。ベスト・テンに入っていれば大抵聴いているはずなんですが…。
さて、Ⅱは「UNバランス」から始まりますが、Ⅰと比べて全体に演奏の音が軽いことに気が付きます。これは、それまでと編曲者の顔ぶれが変わったことに起因すると思われます。シンセサイザーの音色が華やかな反面、ずしりと響く打楽器の音が影を潜めてしまっています。この頃は機器がまだ未熟だったでしょうから、Ⅰよりもかえって古さが目立ちます。Ⅰは「現在の音楽として聴ける」と紹介しましたが、Ⅱは残念ながらそういう理由で色褪せた感は否めません。このことから、マニュアル・プレイ中心の方が普遍性があるということがわかります。
しかし、彼女の歌はⅠよりも磨きがかかって素晴らしい響きを持っています。特に「十六夜物語」は彼女自身が作曲したということもあって、とても情感がこもって聴き応えがあります。彼女の歌声は透明感があって、空気に溶け込みながら自然に耳に入ってくるので本当に爽やかです。
アルバムは一度も聴いたことがないので、是非、オークションでゲットしてみたいと思います。シングルでいえば「ラブレター」~「けんかをやめて」あたりの時期の作品に興味があります。前にも書きましたが、河合奈保子さんは歌だけではなくて人柄に惹かれるところがありますので(会ったことないけど…)、歌の良さをもっと知ることができましたら、私もこのブログでたくさん記事を書いて彼女を支持していきたいと思います。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
March 13, 2006
先日、久しぶりに河合奈保子の歌が聴きたくなって、CDショップでベスト盤を買ってきました。
「夏のヒロイン」「けんかをやめて」「エスカレーション」など、新曲が出るたびにテレビやラジオのベストテン番組で毎週のように彼女の歌を聴いたものです。それは私が小学3~6年生頃だったと思いますので、もう20年以上も前の話なんですね。彼女のヒット曲を聴くのはリアルタイムで聴いていたその頃以来だと思いますので、CDの音質で聴くのは今回が初めてですし、当時私は小学生でしたから、(一応)大人の感性をもって音楽作品として聴くことも今回が初めてということになります。
1980年代は歌謡曲全盛の時代で、それまでロックやフォークの世界で活躍していた優秀な作家、演奏家が次々に歌謡曲の世界に流入していきました。楽曲そのものだけでなく、アレンジや演奏のクォーリティまでが異常に高いのはそれが理由です。(山下達郎ファンクラブの会報に書かれていた内容を参考に書きました)
最近は歌謡曲というジャンルそのものが存在しませんが、もし存在したとしても、一流のスタジオ・ミュージシャンが生楽器でオケを固めるなんていうことはまずあり得ないでしょう。そういった意味では、80年代に作られた歌謡曲で、特に人気歌手の作品というのは優秀なバックに支えられ、音楽的なこだわりがたくさん詰まっていますから、現在の音楽として現在に聴いても全く遜色のないものばかりなのです。
中には凝った演奏に下手なボーカルというアンバランスな作品も少なくないですが、河合奈保子の場合は声量がちゃんと出ていて安定もしているので気持よく聴けます。今回買ったCDは「ベスト・セレクション」(日本コロンビア \1,835)というアルバムで、シングルのA面を12曲集めたものです。有名な曲はだいたいコンプリートしていますので、興味のある方にはお薦めです。
私が最もカッコいいと思ったのは「ラブレター」です。勢いのあるリズムに、金管楽器が要所で華やかな彩を添えて、パーカッションの軽快な響き、締めのギター・ソロなど、聴いていて楽しくて幸せな気分になります。トロピカルな雰囲気の「夏のヒロイン」もそれに近い編成で、「ラブレター」よりもさらに音たちが楽しそうです。演奏者が書いていないのですが、パーカッションは斉藤ノブか浜口茂外也あたりが参加しているのではないでしょうか。「けんかをやめて」のドラムはネットで調べたら村上ポンタだそうですが、この曲だけドラムの音の抜けが桁外れに良いのです(素人でも一目瞭然に良い音だとわかります)。
こんな贅沢なサウンドを、小学生だった私は何も知らずただの歌謡曲として聴いていたわけです。「8時だよ全員集合」の番組中の音楽は全て生演奏でしたが、それが象徴するように、私たちの世代というのはそういう生音を聴いて育ってきました。あの頃、テレビもラジオもレコードも、楽しい音で溢れていました。そうやって磨かれた感性があるからこそ、今、大人になってその良さが改めて分かるのです。それは幸せなことですね。コンピュータとは違う、人間が演奏する揺らぎみたいなものを、メディアを通してもっと今の子供たちにも伝えて欲しいものです。
河合奈保子さんは今、活動しているのでしょうか。今回CDを聴いてみて、彼女の歌声やそれを盛り立てるスタジオ・ミュージシャンの熱のこもった演奏から、河合奈保子の人柄の良さが伺えますね。みんな楽しそうです。
| Permalink
|
| TrackBack (1)
February 14, 2006
先日、テレビを見ていたら、フジテレビの中野美奈子アナがよくひとりでカラオケに行くと言っていました。
実は私もひとりカラオケの経験が何度かあります。飲みに行って終電がなくなると、カラオケの夜間フリータイムを利用して、朝まで過ごせる個室を確保するのです。そういうときは、始発までの4~5時間、ひとりでカラオケBOXの個室で過ごします。寝るためと見せかけて店に入るのですが、実は好きな歌をずっと歌い続けたくてカラオケBOXに入るのです。終電がなくなって飲み会も解散になると、私はカラオケに行けることが嬉しくて仕方がないのです。
ひとりカラオケ、私はそれを特別なことだと思っていたので、酔った勢いでないとできませんでした。しかし、中野アナの話を聞いて、そうでもないということが分かりました。インターネットの掲示板にも、「練習のためひとりでカラオケBOXに行くことは決して珍しいことではない」という書き込みがたくさんありました。そこで、私も平日の昼間を狙ってチャレンジすることにしたのです。
昨日は休暇だったので、早速作戦を実行しました。まずは店選びですが、学生や子供があまり来ないビジネス街が良いと思い、日本橋へ行きました。2~3件知っているところがあったのですが、土地柄か夕方から営業という店が多く、早々に諦めて神田へ移動。
月曜日の15時前、神田のカラオケ館に到着しました。店の周りは音だけ賑やかで明るい雰囲気でしたが、受付には客が誰もいませんでした。ひとりカラオケには絶好の入りやすさです。私は迷わず入店しました。すると、店員の女の子が親切に受付してくれました。特に「おひとりですか」などと聞かれることもなく、ひとり客の応対にも慣れている印象を受けました。そして私はカラオケ館の会員になることを勧められ(最初に50円払うだけで、利用料金が割引になるのです)、言われるがままに申込書を記入しました。
受付を終えると部屋に移動したのですが、私のいたフロアには客が誰もいませんでした。これならひとり客でも店は歓迎するわけですね。久しぶりのひとりカラオケです。いや、カラオケ自体かなり久しぶりなのです。わくわくしながら1曲目を入れ、歌いながら次の曲を選び、その連続であっという間に2時間が過ぎていきました。ちなみに、終電がなくなってカラオケに行くときは4~5時間店にいるわけなんですが、いつもノン・ストップでずっと歌ってます。なので、今回の2時間なんていうのはへっちゃらです。ちなみに、今回歌った曲を思い出してみたら25曲でした。そのペースで計算すると、夜のときは50曲以上は歌ってますね。
<今回>
シェットランドに頬をうずめて/竹内まりや
LOVE TALKIN'/山下達郎
飛遊人/山下達郎
BLOW/山下達郎
すきま風/杉良太郎
明日の詩/杉良太郎
江戸の黒豹/杉良太郎(2回)
Nile In Blue/菊池桃子
アイドルを探せ/菊池桃子
ゴー・バック・イントゥー・チャイナ/鹿取洋子
長崎慕情/渚ゆう子
京都慕情/渚ゆう子
京都の恋/渚ゆう子
雨の御堂筋/欧陽菲菲
銀河系まで飛んでいけ!/梓みちよ
その気にさせないで/キャンディーズ
乙女座宮/山口百恵
あなたの彼女/松浦亜弥
奇跡の香りダンス/松浦亜弥
渡良瀬橋/松浦亜弥
ETUDE/高橋由美子
おまえに/フランク永井
至上の愛/アルフィー
A LAST SONG/アルフィー
ONE NIGHT IN HEAVEN/WINK
帰り、会計の際は別の男性の店員さんだったのですが、とても感じのよい対応で神田南口店はとても良かったです。団体のときも是非利用したいと思います。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
January 23, 2006
千葉県船橋市にあった人工スキー場「SSAWS」(ザウス)のCM曲として、1993年にテレビで流れていた曲です。
SSAWSという名称は、spring、summer、autumn、winter、snowの頭文字を取ったものだと聞いておりますが、この曲の歌詞はそれらの季節と「湾岸スキーヤー」という言葉のリフレインだけで構成されています。
冒頭はアカペラの多重録音で、これから滑降するスキーヤーのワクワク感を盛り立てています。続いてリズム音が重なり、滑り出した様子とスピード感を見事に表現しているのです。そして、ギターの音がストックが地面に接する様子を演じているようでもあり、53秒という短い曲ながらスキー場の雰囲気を簡潔に再現しています。
CMは15秒程度ですから、その短い時間の中で音楽はPRするものを引き立てなければいけないし、表に出すぎてもいけません。そこで、雰囲気を出すのに必要最低限な音数を最大限効果的に使って、このような完成度の高い作品を作り上げたわけですね。つまり、1から10まで音楽でイメージを作るのではなく、上手く聴く人のイメージを引っ張り出すような頃合の音作りがされているように思うのです。
これは、「テレビのスピーカーから出てくる音」でなく、「聞き手の耳に入ってさらにその人がもつイマジネーションと合成されたときに感じられる音」を計算して製作しているからできる業ですね。見事としか言いようがないし、それは「BLOW」でも同じことがいえますから、偶然できたわけではないのです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
January 20, 2006
1992年にアルバム「アルチザン」から「アトムの子」がシングル・カットされたのですが、そのカップリングになったのが「BLOW」でした。
この曲はTBS系「アメリカズカップ'92」というヨットの大会のテーマソングだったので、おそらくそれに合わせて製作されたものと思われます。それにしても、「こういう曲を作って欲しい」という要求に対して、ここまでイメージ通りの音が作れるものなんでしょうか。聴いたことのない方は是非聴いて欲しいと思います。波を蹴って走るヨットの姿がそのまま音になったような曲です。
ベースの鼓動が軽快感を、ドラムのリズムがゆったり感を、コーラスが清涼感を、イントロから続くシンセの音が推進力を表現し、それらが絶妙に絡み合い、潮風に乗って走るヨットの姿を聴き手のイメージに浮かび上がらせます。波のSEが使われているわけでもないのに、平然と海を表現してしまう山下達郎の手腕は見事としか言いようがありません。
「発注者の注文通り!」というのがこの曲だけなら私もわざわざ紹介しないのですが、これがスキー場のCMだったり、デザートのCMだったりしても同様に「注文通り!」をやってのけるから凄いのです。というわけで、次回は「湾岸スキーヤー」を紹介します。
尚、「BLOW」はアルバム「レアリティーズ」の1曲目に収録されています。2002年に発売され、そのときに買ったのですが今になってハマっています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B00006JJI1/503-8779883-0251126
| Permalink
|
| TrackBack (0)
January 05, 2006
フィギュアスケートをより魅力的にしているのは何といっても音楽です。年末年始、05-06年シーズンで使用されている曲をCDショップへ行って集めてみましたので紹介したいと思います。
全日本のSPの一番滑走だった浅田舞選手。彼女の爽やかすぎるくらい爽やかな演技にぴったりな曲、それはグリーグの「ペールギュント」の朝でした。舞選手の優雅で柔らかな演技が、曲の清々しさをさらに盛り立てていました。ペール・ギュントは第1、第2組曲から成り、それぞれ4曲ずつで構成されていますが、「朝」はその冒頭の曲にあたります。この組曲はイプセンの詩劇「ペール・ギュント」の劇付随音楽としてグリーグが作曲したものです。劇のあらすじを知った上で音楽を聴くとより楽しめることでしょう(ネットで検索すれば見れます)。ただ、物語そのものは決して爽やかとはいえないのです…。唯一、爽やかなのが「朝」の場面なのでした。
ご存知、舞選手の妹、真央選手のSPの音楽はビゼーの「カルメン」です。「カルメン」も組曲ですが、その中には誰もが馴染みの深い曲がたくさん含まれています。真央選手のSPで使われているのは「闘牛士の歌」「間奏曲」「ジプシーの踊り」を組み合わせたものです。「闘牛士の歌」はオープニングの勢いを助長するのには効果的だし、「間奏曲」ではバイオリンの音色がゆったりした感じを演出していて、最後の「ジプシーの踊り」はイケイケな感じで演技を後押ししています。フィギュアにはぴったりな曲ですね。尚、「カルメン」のCDを買うときは注意が必要です。組曲の中でいくつか抜き出して収録している場合があり、「真央ちゃんの曲が聴きたい」と思ってCDを買っても、使われている曲が入っていないことがありますので、購入の際は収録曲をよく確認して選びましょう。私は失敗して2枚買うハメになってしまいました。それにしても、「カルメン」はメロディーの宝庫です。
続いて、同じく真央選手のFSの曲を紹介しましょう。チャイコフスキーの「くるみ割り人形」です。爽やかに「花のワルツ」で始まり、可憐さを存分に発揮できる「こんぺい糖の踊り」、そしてエンディングへと繋がっていきます。最後の曲がわからないので、調査を続けます。この「くるみ割り人形」も是非あらすじを読んで聴いてもらいたい曲です。舞台がお菓子の国という、とてもメルヘンチックな物語で私は大好きです。
恩田美栄選手のSPではミクロスの「マダムボバリー」という曲が使われています。ピアノの伴奏でバイオリンがメロディーを奏でるというお洒落な感じの曲です。音楽だけ聴いていると、レトロな雰囲気の西洋の街にタイム・スリップしたような気になります。是非、音源を入手したいのですが、私が調べた限りでは国内版が存在しません。なので、amazonで海外から取り寄せたいと思っていますので、聴いたらまた詳しくご紹介します。私はこの曲で演技をしている恩田選手も大好きで、要所でジャンプが決まると演技の途中でも拳を突き上げて気持を表現するところがたまらなくいいですね。
「マダムボバリー」同様、入手に苦労している曲がもうひとつあります。意外なんですが、荒川静香選手のSPで使われているショパンの「幻想即興曲」です。もちろん、この曲自体はメジャーなのでいくらでもCDは手に入るのですが、荒川選手が使用しているのは演奏がピアノではなくオーケストラなのです。オーケストラ版「幻想即興曲」を石丸電気とタワーレコードで探しましたが、ショパンといえばやはりピアノばかりで、見つけることができませんでした。なので、ネット通販を駆使して何とか入手したいと思っています。
中野選手の「ムーラン・ルージュ」、安藤選手の「マイ・ファニー・バレンタイン」等、まだまだ興味がつきませんので、音源が揃ったら続編を書きたいと思います。
2006-2007年シーズンの音楽はこちら。
フィギュアスケートの音楽2006 その1
| Permalink
|
| TrackBack (1)
December 20, 2005
11月のことなんですが、真空管アンプを購入しました。トライオードのTRV-34SEという機種で、約9万円で購入しましたが、実際は13万くらいのクラスのプリメイン・アンプです。
今までは1992年に購入したオンキョーのintegra A-917Fを使用していました。真空管アンプに出会ったのは約1年前のことで、オーディオ好きな会社の上司の家に招かれ、40万以上もするトライオードの真空管アンプの音を聴かせていただいたのでした。
そのときは自分のCDを持っていったのですが、スピーカーを正面にして座ると、音が自分に迫ってくる感じがしました。それがまたあたりの柔らかい、まろやかな自然な音なんです。その日、家に帰って自分のステレオを鳴らしてみましたが、とても歯が立たないと思いました。ハイエンド・オーデイオなんて知らなければ知らないで、今の自分の音響環境に満足できるのですが、一度その味を覚えてしまうとそれを追い求めてしまいます。
TRV-34SEはネットで偶然見つけたのですが、トライオード10周年を記念して限定500台で発売されたものです。私はビクターのスピーカーSX-500DOLCEとの組み合わせで使用しています。まだ本設していないのでCDプレーヤーとの接続が通常のAVコードではありますが、それでも鳴らした瞬間、音の違いは一発でわかりました。
中音域が厚いので、オーケストラの演奏を再生するときが一番魅力を感じます。私が聴く音楽の中では坂本龍一のCDが実に素晴らしく響きます。ポップス系では音が柔らか過ぎてちょっと迫力に欠ける印象があります。そのため、再生する音楽によってアンプを使い分ける併用作戦を検討しています。もしかしたら、AVコードを変えることによりどのジャンルでも満足のいく音になるのかもしれませんが、その辺は、正月休みにでも研究しようと思います。

| Permalink
|
| TrackBack (0)
October 31, 2005
今日、車でFMを聴いていたら、ユーミンの番組にあややがゲスト出演していたので興味深く耳を傾けていました。
対談の中で、あややが「いつか自分も作詞をしてみたい」と言っていたのですが、それに対するユーミンのコメントが実に的を得ていました。
「他人が書いた曲を歌うことに徹した方がかっこいい。厳しいことを言うようだけど、歌手の人が作詞をやってみたいといって書いた詩はロクなものがない。」
言われた本人がどう受け取ったかは分かりませんが、私は全くユーミンのいう通りだと思います。松浦亜弥は「アイドル歌手の中で歌唱力1番」という看板を生かしていった方が長く活躍できるはずです。下手に製作側にまで手を拡げてしまえば、相対的な自分の価値を下げてしまいます。ビジネスの論理からいっても、マーケットは限定的でも、その中で優位性を保つことができるのであれば、下手に手を拡げるべきではありません。よほど曲を作る才能があるのであれば話は別ですが。
松浦亜弥にちょっと注目してみたくなりました。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
September 18, 2005
発売日の9月14日に買ってから既に4、5回聴きましたが、私がこのアルバムの魅力を紐解くキーワードは、山下達郎がよく言っている「同世代音楽」という言葉です。
私が山下達郎のファンになったのは1989年頃ですから、オリジナル・アルバムをリアル・タイムで購入するのは「アルチザン」「COZY」に次いで3作品目ということになります。ソノリテというのはイタリア語で「音の響き具合」という意味だそうですが、そのソノリテに一番変化を感じるのが本作品です。
その兆候はシングル「忘れないで」(アルバムの3曲目)が出たときにはっきりと感じていましたが、これまで私たちの耳を楽しませてくれていた、秀逸なドラム&ベースの力強いリズム・パターンを土台に奏でられる親近感のあるメロディーという構成は鳴りを潜め、弦楽器、金管楽器のバリエーションが広がって、その分打楽器の当たりが非常に柔らかになったのです。素直に、人の耳にとって非常に自然なバランスの音像を作り上げたという印象です。
そんな自然体な雰囲気が全体を包む中、2曲目の「KISSからはじまるミステリー」ではラップがフィーチャーされており、今までにない試行で大変印象に残る1曲になっています。私はラップについては何も語れませんが、日本語でこれだけ自然に格好よくて、スピード感もあって、山下達郎の楽曲にとても馴染んでいるというのは、ラップのRYOという人の力量は素晴らしいのだと思いました。
また、10曲目に「白いアンブレラ」という曲があります。雨の歌なのに、陽だまりのような暖かさを感じます。楽しい音がたくさん耳に入ってきます。何だかよくわからないけど、理屈っぽいことは考えないで素直に心で音を受け止めたい、そんな気持にさせてくれる印象深い曲です。
冒頭に「同世代音楽」という言葉を出しましたが、私はこのアルバムからその言葉について2つの意味を感じ取りました。ひとつは精神的な意味、そしてもうひとつは音楽的な意味です。
アルバム全体の音像は大変柔らかいので「攻撃的」ではないのですが、やっていることは自体は大変「攻撃的」です。それは山下達郎が同世代(50代)の人たちに向けた「まだまだ頑張ろうぜ」というメッセージにも思えます。
音楽的には、音のバリエーションを増やし、音域全体を使って聴いている人を包み込むような深みのある、自然で聴いていて疲れない音を同世代の人たちに提供してこうという意味が感じ取れます。
私は30代なので、このアルバムを聴いて山下達郎が少し先へ行ってしまった感じがしました。おそらく今回の変化は本当の意味で理解できないと思います。これから10年、20年と年齢を重ねていくどこかで、このアルバムを作った山下達郎の気持がよく分かるのかもしれません。
ところで、このアルバムのコンサートを想像すると、これまでのドラム、ベース、ギター、サックス、キーボード、シンセサイザー、コーラスに、更にオーケストラが加わった豪華かつ賑やかな構成が目に浮かびます。私が知っている中ではバリー・マニロウに近い感じです。ツアーは来年からのようですが、今から楽しみです。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
August 28, 2005
「CDウォークマンを買う」と聞いたら、大半の人は「何で今さら」と思うでしょう。でも、私は何年も前からからきっかけがあればCDウォークマンを買いたいと思っていたのです。
私は外出時、MDウォークマンを使用しています。MDはハードもメディアも小型なので、CDに比べてたくさんの音楽を外に持ち出すことが容易です。また、CDを外に持ち出さないで済むので、マスター音源を傷める心配もありません。ただ、CDが増えてくるとMDに録音する作業が面倒になってくるのと、MDの枚数をあまり増やしたくないという気持から、CDウォークマンもあったらいいなと思うようになったのです。量販店なら有名メーカーの品でも価格は1万円前後ですから、買おうと思えばいつでも買えたわけですが、そういうものほどきっかけがないとなかなか買う踏ん切りがつかないもので、ずっと買えないままでいました。3日前までは。
半年前あたりから、現在使用しているMDウォークマンのリモコン・ヘッドフォンの調子が悪くて、聴いているとノイズが入ったり音が途切れたりするようになりました。それから暫く我慢してその状態で使用を続けていたのですが、1週間くらい前から聴くに耐えられない状態に陥ってしまったので、リモコン・ヘッドフォンを買い換えることにしたのです。
そして3日前、私は会社の帰りにヨドバシカメラに寄って売り場で目的の品を探していました。するとそのとき、陳列されているCDウォークマンたちが私の目に入ってきたのです。そして次の瞬間、あることを思いつきました(大したことではありませんが…)。
「CDウォークマンのリモコンはMDウォークマンと共用できるのではないか」
もし共用できれば、CDウォークマンを買えば、そのリモコンをMDウォークマンにも使えばよいのです(当然、CDとMDが同一メーカーである必要があります)。私は、店員にそれが可能かどうかを聞いてみました。すると、あっさり「使えますよ」との回答。さらに私のMDウォークマンで試験もしてくれて、確実に使えることが確認できました。ちなみにリモコン・ヘッドフォンは約4,000円で、CDウォークマンは10,000円ちょい切りという価格でしたので、差額6,000円程度で前から欲しかったCDウォークマンが手に入るわけです。それなら買わない手はありません。私はこのことをきっかけに、ようやくCDウォークマンを買うことに決めたのです。
さて、使用した感想ですが、非常に満足しています。以前、i PodとMDの音質についての記事を書いたことがありますが(http://hiroppe-frappe.cocolog-nifty.com/site_strawberry/2005/02/index.html)、音声データを圧縮するほど当然音質は低下します。i Pod(MP3)とMDほどの差ではありませんが、CDウォークマンの音は、普段聴いているMDウォークマンの音と比較して迫力と繊細さという点において差を感じました。
MDは人間の耳に聞こえない周波数成分をカットしているのですが、MDが出たての頃はその影響が顕著で、音場の閉塞感が強く、デジタル特有の冷たい音、のっぺりした音という印象が強かったのです(私の感想)。そのためか、ヘッドフォンで2時間も聞いていると耳が痛くなったことを覚えています。でも、最近のMDデッキやMDポータブル・オーディオはそういった欠点がかなり改善され、迫力があって当たりも優しい音になったように思われます。
で、使い方としては聴きたいソフトによってCDウォークマンとMDウォークマンを使い分けようと思っています。メインはMDでしょうが、出掛ける前にMDにダビングしていない音楽を聴きたいと思ったときはCDウォークマンをもって出掛けることになるのだと思います。また、新しく買ったCDはとりあえず一度はCDウォークマンで聴いてみるということもするでしょうね(もちろん、ステレオのCDプレーヤーでも聴きますが)。
世の流れに逆流している気がしますが、音質を追求するとそうなってしまうのです。

SONY CD WALKMAN D-EJ720
| Permalink
|
| TrackBack (0)
June 12, 2005
1991年作品。
私が高橋由美子にハマっていた1994~1995年頃のある日、銀座の赤提灯で友人と音楽談義を楽しんでいました。そのとき私は高橋由美子の歌と岩本正樹のアレンジの素晴らしさを友人に話したのですが、その友人は既に岩本正樹のことを知っていたのです。そして岩本正樹の奥さんが国分友里恵というコーラスシンガーで、ソロでもアルバムを出しているということを教えてくれました。当然、彼女のアルバムは岩本正樹がアレンジを担当していて、歌も素晴らしく上手いということだったので、その友人からCDを借りて聴いてみることにしました。
借りたアルバムは「STEPS」「SILENT MOON」「Do You Love Me」(発売順)の3枚で、どれも違った良さがあって気に入ったのですが、「Do You Love Me」の仕上がりはその中で群を抜いていました。ちなみに「STEPS」は2ndアルバムで、アナログでのみ発売された「Relief 72 hours」が1stアルバムです。それでは、「Do You Love Me」の中身について話を進めましょう。
素敵な夜の始まり、そんな雰囲気を感じさせてくれる「Dear~How To Love You」でこのアルバムの幕が開けます。実はこれが聴き手を唸らせるほど素敵な音楽の始まりになるのです。1曲目は力強いドラムとトランペット、サックスによる豪勢な演奏をバックに、国分友里恵の丁寧で力強いボーカルが美しく響きます。
2曲目はスロー・テンポに転じ、ボーカルを完全に音像のメインに位置付け、歌声の美しさで聴き手を完全に惹きつけます。国分友里恵の歌声は聴いていてうっとりするのですが、力強さも持ち合わせているので同時に爽快感も与えてくれるのです。特に伸ばしながら音程が上がっていくところは圧巻で、聴いているとまるで高速の乗り物にでも乗っているかのような快感を覚えます。
ミドル・テンポの3曲目「Good Place,Good Days」ではそんなボーカルがエンジン全開に響き渡りますが、ここからアレンジもテンションを同調するかのように曲に味付けを施していきます。リズム・パターンを奏でた洒落たイントロで始まり、要所で入るギターのアクセント、間奏でのギターと金管楽器の共演、曲の質感を底上げしている完成度の高いコーラスなど、多彩な要素が凝縮されています。
3~6曲目は洒落たバーにでもいるような雰囲気のミドル調の曲が続くのですが、4曲目の「Second Chance」は英語詞で目先を変えてきます。構成の上手さですね。続く「Back To You」「Whiskey Coke」においても斬新で思い切ったアレンジで楽しませてくれます。また、「Back To You」で登場する本田雅人のサックスも見逃せません。
7~8曲目は雰囲気を変えてゆったりとした曲調で夜から朝に向かい、9曲目の「恋のナビゲイション」へと続いていきます。そして最後は「恋のナビゲイション」のインストでこのアルバムは幕をとじます。曲の雰囲気と歌詞を読んで気が付いたのですが、実はこのアルバム、1曲目から10曲目に向かって曲の内容が夜から朝へ向かっていて、音楽で時間の経過を楽しめるようになっています。
この「Do You Love Me」はポップスほど軽くないし、歌が凄すぎてフュージョンとも言い切れない感じがするし、SHINJO風に言うなら「コーラスシンガーに優秀なプレーヤーがバックについたらこんなアルバムができちゃった打法」という作品です。国分友里恵は別格かもしれないですけど、コーラスシンガーの人は本当に歌が上手いです。目立たないけど、コーラスはそうでないと務まらないんですね。だから、普段コーラスをやっている人がボーカルに出てくるとその実力にびっくりします。
そんな歌声の素晴らしさとアレンジの引き出しの数々を楽しめる1枚なんですが、あいにくこのアルバムは廃盤です。これだけ完成度の高い「Do You Love Me」ですが、個人的には2ndの「STEPS」が好きだったりします。「STEPS」については改めて取り上げたいと思います。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
June 07, 2005
まだまだいきます!! (笑)
高橋由美子の歌の魅力は前の記事で書きましたが、そんな実力とは裏腹に、彼女の歌手としての活動期間は意外に短命なのです。1stシングル「Step by Step」が発売されたのが1990年、以降1999年まで毎年シングルを出してはきましたが、アルバムを出してツアーをやった年はわずか91年から94年までの期間だけでした。しかも1回のツアー本数は12本が最高ですから(94年)、彼女の歌手生活においてコンサートという舞台は非常に限定的だったといえます。
94年はアルバム「Tenderly」が発売された年で、シングル「友達でいいから」のベストテン・ヒットもあり、歌手として絶頂期だったと思います。この次はどんなアルバムやステージを見せてくれるのだろうと私も期待を膨らませていました。しかし、なぜか翌95年はアルバムのリリース、コンサート共にありませんでした。96年に2年ぶりのアルバム「万事快調」が発売されるも、アレンジャーが岩本正樹から清水信之に交代して趣向が変わり、94年の勢いは感じられませんでした(清水信之は優秀なアレンジャーです。ただ、高橋由美子・岩本正樹のマッチングが良すぎたのです)。それを象徴するかのように、アルバムを引っ提げてのライブは赤坂BRITZで行われた1本のみでした。その後の音楽活動は細々としたもので、97年に2年連続でアルバム・リリースを果たすも作品の質と人気の低下は否めませんでした。
こうして活動の歴史を振り返ると、持てる力を発揮し切れずに活動が衰退していった感じがして惜しい気がします(その分、女優業が充実したのでしょうが)。1992年に初のフル・アルバム「dream」リリースして以降、「Paradise」「Reality」「Prelude」とサウンド的に完成された作品を次々にリリースして、「Tenderly」で絶頂期を迎えたのです。「すき…でもすき」「Good-bye Tears」といった、アルバムに収録されていないシングルの名曲も持ち駒で残っていたわけですから、95年にも何とかアルバムを出して欲しかったです。
最初に書きましたが、高橋由美子のコンサートは貴重です。先日、「高橋由美子のコンサート実現に向けたアンケート」なんていうサイトを見つけました。本当に実現できたら凄いですね。たった1回でもいいので、1994年の夢をもう一度見させてくれないかなー。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
June 04, 2005

1994年7月、高橋由美子が「Tenderly」というアルバムをリリースしました。その頃、高橋由美子のことはあまりよく知らなかったのですが、秋葉原の中古CDショップへ行くと彼女のCDの買取価格は非常に高値をつけていたので名前だけは記憶にとどめていました。その後、彼女は非常に歌が上手いという話を聞いたので、この「Tenderly」を買って聴いてみたのです。そしたら、聴いてびっくり。歌は抜群に上手いし、曲は詞もメロディーも綺麗だし、極めつけはアレンジが素晴らしかったのです。
この頃、高橋由美子の曲のアレンジは岩本正樹が担当していました。音像はどの曲も非常にシンプルで、無駄な音が全くありません。3-「泣いてもいいよね」4-「A Song For You」といったバラード・ソングにはピアノを基本にストリングス、ベース、要所にドラムという構成でメロディー・ラインを際立たせ、7-「天使か悪魔」、8-「8分休符」のようなミディアム調の曲には「ここぞ、アレンジの腕の見せ所」といわんばかりに、曲に思い切った飾り付けをしています。7なんかは女の子の揺れる心情を歌った曲なので叙景的な要素はあまりないのですが、その心情を曇り空を鳥が旋回している様子に見立て、その景色が目に浮かぶようなアレンジが施されていて(←自分の勝手な解釈です)、8は「忙しい今の大人の自分もいいんだけど、ふと昔の気持に帰って感慨にふける」という内容の曲なのですが、時を刻むようなリズム・パターンと美しいストリングスの音色で郷愁を盛り上げています。
アレンジの岩本正樹の夫人は国分友里恵というコーラス・シンガーなのですが、実に美しい歌声の持ち主で、彼女は自分でもアルバムをリリースしています(改めて記事で取り上げたいと思います)。CDのどこにも書いていませんが、おそらく、この「Tenderly」でコーラスを務めているのは国分友里恵でしょう。他にも作曲の秋元薫、作詞の渡辺なつみといった優秀な作家陣がこのアルバムの脇を固めています。
岩本正樹のアレンジはリズム・パターンを前面に押し出すため、ボーカルに声量がないとそれに負けてしまうのですが、高橋由美子のボーカルはそんな演奏をバックにしても存在感を十分に示しています。どの曲もメロディーに派手さはなく、アレンジも曲の良さを最大限に引き出しつつあとは歌い手の力量に任せるというスタンスを貫いているため、歌い手にとっては非常にプレッシャーのかかるオケの出来だと思います。しかし、若干二十歳の高橋由美子はうまく抑揚をつけ、そしてファルセットも素晴らしく、1曲1曲に見事に表情を吹き込みました。「アイドルが出した1枚のアルバム」といってしまえばそれまでですが、90年代の日本のPOPS作品を代表する1枚としてもっと評価されていいと思います。
現在、このアルバムは廃盤です。
| Permalink
|
| TrackBack (0)
Recent Comments